生活インフラに「危機が迫っている」
番組は、高熱が続いても入院できず、自宅療養を余儀なくされた30代女性に話を聞いた。「体温38.5度で、首もしびれ頭痛もするし、薬も切れた。打つ手がなくて、放置されている状況の怖さがある」。発熱の10日後、パルスオキシメーターの数値が94に突然下がり、入院できた。10日間で退院したが、息切れなどが続き、今も仕事に復帰できない。こうした在宅療養患者の「命綱」が訪問医療だ。「ひなた在宅クリニック山王」の田代和馬院長は、「このまま感染拡大が続けば、訪問診療がパンクするのも時間の問題だ」という。
産経新聞によると、西村康稔・経済再生担当相は「これまでクラスターがほとんどなかった百貨店や理美容院、学習塾などでも発生している」。スタッフの感染による休業が、スターバックス25店、マクドナルド177店(7月)、郵便局123局に広がっている。コメンテーターの堤伸輔・元フォーサイト編集長は、「生活インフラに危機が迫っている。これが、スーパーやコンビニ、食糧の運送に広がったらどうなるか」。
いま南米ペルーなど29カ国で猛威を振るう「ラムダ株」も先月20日、日本で初めて確認された。若者に重症化例が多く、ワクチン効果を5分の1に下げる可能性もあるという。
(栄)