自宅療養中80代女性の衝撃映像 「モーニングショー」が伝えた「医療ひっ迫」

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   9日(2021年8月)の「モーニングショー」は東京の医療ひっ迫の現実を物語る、衝撃的な映像を紹介。

   きのうの都内。新型コロナに感染した自宅療養中の80代女性は食事も水分もまともに取れない危険な状態に陥っていた。訪問治療を行っている「ひなた在宅クリニック山王」の田代和馬院長が「入院という話は出ないのですか?」と質問すると、家族は「入院を希望すると、保健所にも医療機関にも言っているのですが...」と答えた。

   家族によると、女性は認知症のため、呼吸困難を自分で訴えることができない。それで入院ではなく自宅療養という判断になったという。田代医師は女性の症状を見てすぐに保健所に電話するも、回答は「この時点で入院はできない」だった。

   「入院ベッドの奪い合いをしているような状況だから、なかなか『お母さんを優先して』って言えない現実があるんです。お母さんは脱水も深刻で、本当におうちで亡くなるかもしれない。ごめんね、こんな話をして...」という田代院長の言葉に、家族は「うん...」と力なく返事をした。

  • 東京の医療ひっ迫状況を伝える映像も
    東京の医療ひっ迫状況を伝える映像も
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玉川徹「しょうがないから自宅療養というのは、行政の不作為」

   司会の羽鳥慎一は、都のモニタリング会議が出した、今後の新規感染者の予測値を紹介。「今月4日時点の7日間平均が3443人。1週間前からの増加比が178%でこうなっています。この増加比が続くとなると、あさって11日には6129人。1週間後の18日には1万909人です」と伝えた。

   モニタリング会議メンバーの大曲貴夫氏は「都民1000人に1人が毎日感染する計算です。新規陽性者が急激に増加し、これまでに経験したことのない爆発的な感染拡大が進行している。この状況は健康危機、有事そのものだと思う」という認識を示したが...。

   国際医療福祉大学大学院特任教授の松本哲哉医師はこの予測に関し「これはあってはいけない数値です。そうなった時、多くの方が入院できず自宅で苦しまないといけないと考えると、ここでなんらかの策を講じてこの数字にならないようにしないといけない。大変だ大変だと言っているだけではなく、今、ここで強力な策を」と強調する。

   しかし、きのう時点で東京の自宅療養者数はすでに1万7812人に上っている。そんな中、第5波で初めての自宅療養者の死亡例も出た。肺に基礎疾患を持っていた50代女性が2日にコロナ陽性が判明、5日に容態が急変し、救急搬送されたものの、その日のうちに亡くなったという。

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「しょうがないから自宅療養というのは、行政の不作為。1年以上前にも言いましたが、体育館や幕張メッセのような施設、あるいは仮設住宅にベッドを並べて、軽症者の人にも一時的にそこに行ってもらい、リスクの高い人には抗体カクテルの点滴を打つ。武漢の例を見ると、こうした隔離は感染の抑制にも有効な部分があります」

(ピノコ)

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