50代以下への感染が広がる新型コロナ。埼玉県ふじみの救急病院では40代1人、50代2人の重症患者を含め、30代から50代の新型コロナ入院が目立ち、病棟はほぼ埋まっている状態だ。鹿野晃院長は「自転車操業。治療して悪くならないのを確認して退院できる方は退院。過去一番厳しい状態で、外来もパンパン。一般の救急医療に大きな影響が出ている」と、3日(2021年8月)の「めざまし8」で現状を語った。
119番通報しても病院に搬送できないケースも
119番通報しても病院に搬送できないというケースも増えている。関係者によると、一昨日1日の新型コロナ119番通報のうち、病院に搬送できたのは91件と半数以下。残りの122人は搬送先が見つからず自宅に留め置かれた。搬送できた患者も、20から30カ所電話をかけてようやく見つかったケースもあった。
こうした中、昨日2日の関係閣僚会議での菅義偉総理の発言が波紋を呼んでいる。菅総理は新たな医療提供体制方針として、「重症者や重症化リスクの特に高い方には確実に入院していただけるよう病床を確保する。それ以外の方は自宅での療養を基本とし、症状が悪くなればすぐに入院できる体制を整備する」と語ったが、これを一部マスコミが「中等症は自宅療養」と報じた。中等症には呼吸困難と肺炎所見がみられる中等症Iと、酸素投与が必要な中等症IIがあるが、こうした患者の自宅療養は可能なのか。
三浦瑠麗(国際政治学者)「記者が自己解釈して『中等症も自宅療養』と書いてしまった。菅さんの発言には在宅で受けられる医療を拡充するという発言もある。今年に関しては若者中心に広がっていることはデータ的に明らか。高齢者にワクチン優先したのは英断だった。死者数の減りのカーブが大きい。今は耐える期間ということなんでしょうが、先行きの見通しがわからなければ力も出ない。致死率が下がっていることは念頭に置いておきたい」
容体急変の場合の対応は?
二木芳人(昭和大学病院教授)「急激な感染拡大が起こると、重症者はこれから増えてくる。東京都の重症者は114人だが、これは東京都基準。全国基準でいうと数倍の方が重症者」
田中良幸情報キャスター「東京都は先月28日時点での重症予備軍が260人いる。病床使用率は49%で、半分以上空いているようにみえるが、都の担当者によると『ベッドはあるが人手が足りず、対応できていない』という。都の在宅療養者は昨日の時点で1万2161人まで広がっている」
二木芳人「在宅、宿泊療養、調整中を全部合わせると2万人。そういう人たちを誰が日々マネジメントするか。かかりつけ医がきちんと診て、必要なら酸素や点滴を行う仕組みを作らなければいけない」
MCの谷原章介「第4波では大阪で自宅療養で亡くなられた方が増えた。そういう状況をいかに作らないかが重要」
二木芳人「急変してすぐ病院に来ていただけるといいんですが、半日、1日遅れると救える命が救えなくなってしまう」
(みっちゃん)