CDC「重大局面」
米疾病対策センター(CDC)が7月30日に示した見解では、デルタ株の感染力は「1人から最大9.5人広げる」。水ぼうそう並みの「空気感染力」だという。先月マサチューセッツ州で開かれた複数の大規模集会で469人が感染したが、その74%の346人がワクチン接種済みだった。CDCは「重大局面」とし、いったんは着用しなくてもよいとしたマスクについて、感染リスクの高い地域の屋内の公共施設などでは、接種の有無に関わらずマスク着用を推奨する、新たなガイドラインに転換した。
昨日の全国知事会では、「ロックダウン的な移動制限を含めて、法制度を本気で検討してもらいたい」(阿部守一・長野県知事)求める声も出た。
埼玉県三芳町のふじみの救急病院では1日朝10時現在で、PCR検査が110件、1時間以上待ち。「今が一番地獄ですね」スタッフから声が漏れる。一昨日に同病院では910人がPCR検査をしたうち160人が陽性だった。同病院で過去最多だ。鹿野晃院長は、「院内の19床ではさばききれずにプレハブの19床も使い始めて、ベッドが急速に埋まっている。入院患者の8割以上はデルタ株。病院もなかなか決まらない、重症の受け入れも難しい、家で亡くなる方も徐々に出始めている。まさに第5波の天井が見えない状況だ」。
(栄)