新型コロナの新規感染者はきのう29日(2021年7月)、全国で初めて1万人を超えて1万691人となった。東京は連日過去最多を更新しており、きのうは3865人だった。専門家からは「これまでに経験したことのない感染拡大に向かっている」との声が上がっている。
森圭介アナウンサーは、東京都の自宅療養者の数について「おととい(28日)時点では7348人でしたが、8月には約3万人になるという予測があります。自宅で体調が悪くなる方が増えていくと思われています」と厚生省アドバイザリーボードの資料を紹介した。日本感染症学会専門医の佐藤昭裕医師の病院では、1日120人という発熱外来の枠が満杯で、当日来た患者を受け入れられない状態になっているという。
菅首相「人流は減っている」と従来の主張を繰り返す
政府分科会の尾身茂会長は、きのうの参院内閣委員会で「最大の危機は、社会一般の中で危機感が共有されていないこと」と指摘したのだが、肝心の政治家たちは危機感を共有しているだろうか。東京都の小池百合子知事はきのうの会見で「オリンピックはステイホーム率を上げている」と開き直り、菅首相は官邸で記者団から「国民の生命と健康を守るという五輪開催の前提は、今の感染状況にかなっているのか」「高齢者の重症化の割合が低いことを強調することは、国民に誤ったメッセージを送っているのではないか」などと質問攻めにあったのだが、「人流は減っている」などと従来の主張を繰り返すだけだった。
番組のVTRではこの会見の様子などは流れなかったが、スタジオでは、政治家の発信力不足を指摘するコメントが相次いだ。
菊地幸夫弁護士「東京には緊急事態宣言が出されていますが、感染防止のために何が実効的な手段として行われているかというと、あまりない。政治家の言葉の重みや力に期待したいが、残念ながら感じられない」
タレントの土屋アンナ「みんながついてくるような言葉というのがすごく大事。みんなを一団にするには、信頼性のある言葉が欲しいなと思いますね」
MCの加藤浩次「日本全国のみなさんが今一度、感染対策をちゃんとしようと、2週間頑張れば感染者は減るんですけどね。そのためには、指導力とか発言力とか説得力が大事になってきますよね」
(キャンディ)