東京オリンピック・競泳で、400メートル個人メドレーに続いて、200メートル個人メドレーでも金メダルとなった大橋悠衣選手の強さを、「モーニングショー」が29日(2021年7月)、分析した。
とにかくタフ
4つの泳法で競う個人メドレーは、競泳の中で最もハードな種目だ。それぞれの泳ぎがうまいだけではダメで、筋力とスタミナが求められる。大橋はとにかくタフなのだという。練習では、1日200メートルを6本泳ぎ、バイクを全力で15秒こぎ、まだフラフラしているのにプールに飛び込んでバタフライを泳ぐVTRが流れた。28日の200メートル決勝では、その成果が鮮やかに発揮された。
スタートのバタフライのターンでは5位だったが、背泳ぎで2位に浮上し、平泳ぎでも2位をキープして、最後のクロールで本領発揮! 大橋はレース後にこう語った。「残り15メートルぐらいまでは、(隣のアメリカ選手に)多分、負けてて、これはちょっと厳しいなあって泳いでいたんですけど、最後は息を止めて泳いで、ラスト3メートルくらいでちらっと見た時に、勝てるかなってわかりました」
クロールでは、隣のレーンの選手の手と水をかいたときの泡が水中で見える。それが自分よりちょっと後ろにあった。息継ぎをしなかった分だけ前に出ていたのだ。これで勝利を確信したのだろう。長嶋一茂(スポーツキャスター)は「すごいよね」とただただ感服している。「平泳ぎでフィジカルな面でもメンタルな面でも余裕を見せて、自由形につなげるという作戦通りだもの」
作戦通りに泳げるというのが、そもそも素晴らしい。平井伯昌コーチによると、「水をつかむセンスが抜群」なのだそうだ。
(カズキ)