「バトンは後藤投手に託しますか?」
「最初の8年は本当に真っ暗なトンネルを歩いているような感じで、何をどうしたらソフトボールがこの舞台に戻ってこられるのか考えて、自分自身も進退に悩みながら過ごしていました。でもオリンピックが決まって、恩師である麗華監督が決まった。自分にとって、恩返しをできるチャンスを作ってくれた神様に感謝しよう。そしてそこでしっかり結果を残せるように頑張って行こうという思いにさせてもらえた。色んな思いが育った13年間でした」
夏目「今、神様とおっしゃったのですか?」
上野投手「自分は試練も全て神様が用意してくれているものだと思っているので。大事なポイントポイントでケガをしたりだとか、結果を残させてくれたりだとか。そういう神様の存在を常に感じながらプレーをしています」
夏目「監督はきのう、上野投手のことを神様だと言っていましたね」
上野投手「(照れ笑い)ありがたいことです」
最後に、夏目が「バトンは後藤投手に託しますか?」と質問。上野投手は「後藤はこれから色々なことを経験して、もっともっと良いピッチャーになる素質を持っているので、しっかり見守りながら、彼女の背中を押していきたい」と答えた。
嬉しそうに、はにかみながら「もっと成長していきたい」という後藤選手の言葉を聞いて、上野選手が白い歯を見せた。
(ピノコ)