「笑顔でカッコイイ滑りを見せて、海外の人にも有名になれるような滑りをしたいです」。
先月(2021年6月)、そんな夢を語っていたのは、きのう7月26日にスケートボード女子ストリートで優勝、国内で最年少の金メダリストになった13歳と約11カ月の西矢椛選手だ。これまでの最年少記録は1992年バルセロナ五輪で競泳女子の岩崎恭子選手の14歳と6日だった。その時の岩崎さんの「今まで生きてた中で、一番幸せです」という言葉が今も話題になっている。
「焼き肉を食べたいって聞いたんで...」
司会の谷原章介が唐突に伝えた。「女子ストリートの実況を担当していたのは、『めざまし8』の倉田大誠アナでした。名実況が飛び出しました。『13歳! 真夏の大冒険!』」
西矢選手は4回目終了時点で8人中最下位だった。残されたチャンスは一発の大技に挑むベストトリック。それを成功させ、一気にトップに。その瞬間を「大冒険」と表現した。西矢選手は最後まで笑顔で滑りたいと言っていたが、涙がこみ上げた。
試合終了後の会見で、今の気持ちはと聞かれると、「うれしいです」。メダルは重い?「重いです。1トン(ぐらい)」。自己採点は?「100点です」。誰に喜びを伝えたい?「家族です」。
西谷選手がスケートボードを始めたのは5歳。兄が始めたのがきっかけだった。娘の快挙について母親は「もう驚きしかなかったです」。声をかけました?「まだ声はかけてないですけど、ガッツポーズだけしときました」。どんな反応ですか?「(ガッツポーズして)ってやってました。(ガッツポーズ)ってやられました」。ねぎらってあげたいことは?「焼き肉を食べたいって聞いたんで、焼き肉に行こうかなと思っています。何食べるか、ハラミですかね。目いっぱい食べると思います」
快活な元気な様子がうかがえる。
(一ツ石)