大野将平「五輪連覇」への道 篠原信一氏が解説した「緻密で繊細」な練習

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   東京五輪柔道73キロ級でリオ五輪に続き2連覇した大野将平(29)の「これまでの5年間の思い」について、27日(2021年7月)のスッキリで、元日本代表監督の篠原信一氏が解説した。

  • 五輪連覇を達成した
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表情は変えず

   大野選手は決勝延長戦の9分26秒、支え釣り込み足の技ありで、ラシャ・シャフダトゥアシビリ選手(ジョージア)を転がし、2大会連続優勝をもぎとった。勝っても表情を微動だにさせなかった大野選手は畳の定位置に戻る途中、「やったぞ」とばかり食いしばった歯を、一瞬だけ見せた。

   決勝戦で相手は足を飛ばしたり、大野選手がつかんだ袖や襟をすぐに振りほどく。大野選手にとって「我慢の時間」が続いた。「延長戦でやはり、自分のなかでも感じたことのない、恐怖の中で戦っていました」と大野選手は振り返った。しかし、獲物を追う獣のように、上目遣いで、さかんに動き回る相手との距離をジリジリと詰めた。奥襟をつかんだ右手を引きながら、右足で相手の両足を払った瞬間、紺色の胴着が跳ねて転がった。

   「リオデジャネイロ・オリンピックを終えて、苦しくて、つらい日々を凝縮したような、そんな一日の闘いでした」。大野選手は試合直後に、息を切らせながら語った。

加藤浩次「勝ち方がきれいというか、盤石の勝ち方を」

   「金メダルにもっとも近い男」と言われた。昨年4月のスッキリでは、「大野将平の柔道を見たら、歴代の73キロ級で一番強いと言わしめたい」と自ら語っていた。

   篠原・元代表監督は、スタジオで、「ハートが強いし、畳の上では、武士ですから」。

   MCの加藤浩次「表情も変えず、勝ち方がきれいというか、盤石の勝ち方をする」。

   篠原「ぼくが、大野は金メダルとるよ、連覇するよ、なんていうと、大野はふだんは何も言わないんですけれど、プレシャーを感じていたと思う。ところが一切顔に出さない。けいこもトレーニングも、ひとつひとつが緻密で繊細だ」。大野選手は、試合相手との「ファーストコンタクト」を探る練習として、10人ほどの相手を並べて、1分間ずつ別々の組み方で練習をしてきた、という。

   東京五輪では、テニスのジョコビッチ選手を始め、「暑さへの苦情・危険の訴え」が目立ってきた。組織委の反応は鈍い。そもそも「8月の五輪」は誰の都合だったのか。「スポーツ中継の空枠が大きい」という、米国のテレビ局の選択だった。「スポンサー(商業主義)や(贈収賄の疑惑が強い)特権階級による弊害」が次々と浮かび上がっているのを機に、東京五輪を「アスリートと民衆の手に五輪を取り戻す」契機にできないか。

   「五輪の暑さ」を「転換の契機」につなげる企画を、ワイドショーに期待したい。

(栄)

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