ワクチン「接種証明」偽造業者も 「あさチャン!」が伝えた仏の「明と暗」

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   「フランスでは新型コロナ対策として、ワクチン接種などの証明書の提示義務の範囲が広がったことが議論を呼んでいます」と司会の夏目三久。27日(2021年7月)の「あさチャン!」は、パリ支局の富永高史特派員と中継し、フランスの「健康パス」による効果と負の影響について報じた。

  • フランスでのワクチン接種の現状を伝えた
    フランスでのワクチン接種の現状を伝えた
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「事実上のワクチン強制だ」の指摘も

   「健康パス」は当初、1000人を超えるイベントに参加する時のみ必要とされていたが、21日からは美術館や遊園地など50人以上が入る施設、さらに8月からは飲食店や飛行機、長距離鉄道を利用する際にも必要になり、違反した場合には罰金・罰則が科せられるようになる。

   「国民からは事実上のワクチン強制だと批判の声が上がっています」と富永特派員。ワクチン接種や検査の陰性を証明する「健康パス」提示義務に反発する人びとが、抗議デモを行っている映像を紹介した。こうしたデモは週末のたびに各地で行われ、17日土曜日は約11万4000人、24日土曜日は約16万1000人が参加したという。

   デモ参加者は「打ちたくない人の行動を制限するなんて信じられない」「これはもはや独裁政治です。深刻な状況です」と怒りをあらわにする。

世論調査では「拡大賛成」約6割だが...

   一方、世論調査は、こうした声とは異なる結果に。「健康パス」の利用対象の拡大に賛成と答えた人はおよそ61%で、政府の思惑通り、ワクチン接種に前向きではなかった人も接種を決め、発表後は予約数、接種数ともに過去最多を更新した。

   夏目「提示義務の範囲を拡大したことで、ほかにも影響が出ているようですね」

   富永特派員「そうです。増えているのが、犯罪です。SNS上にはワクチン接種証明の偽造販売をうたう書き込みが多く出ています。証明書を200ユーロ、日本円でおよそ2万6000円で販売しているという業者を取材しました」

   電話取材した業者の男によると、その手口はこうだ。客は名前や生年月日、社会保険番号などを伝える。その後、男の仲間の医師が、正規のシステムに「ワクチンを打った」とする情報を入力。証明書は、その日のうちに客のもとにQRコードで送られてくる。「医者と手を組んでいるんですよ」と男は言う。

   富永特派員「フランスではワクチン接種自体の義務化も検討されていて、更なる混乱が危惧されます」

(ピノコ)

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