23日(2021年7月)に開会した東京五輪。26日のスタジオには金曜レギュラー長嶋一茂(スポーツキャスター)も参加し、番組冒頭で流された、父・長嶋茂雄氏(85)の聖火リレーシーンに「松井くんは頭下がります、このために帰ってきたんだから」と感慨深げにコメントした。
モーニングショーが五輪で最初に注目したのはメダルラッシュとなっている柔道。25日には兄と妹が同じ日に金メダルを獲得するという五輪柔道初の快挙も成し遂げられている。金メダルの裏に何があったのか。番組ではスタジオにバルセロナ五輪金メダリストで、パーク24柔道部総監督の吉田秀彦さんを迎えて詳しい話を聞いた。
妹・詩選手も金メダル
この日、まず金を決めたのは女子52kg級の阿部詩選手(21・日本体育大学)。決勝の相手は2019年11月に対海外選手初敗北を喫しているフランスのブシャール選手だが、阿部選手は延長の末に崩袈裟固めで勝利した。
続く男子66kg級に出場するのは、詩選手の兄、阿部一二三選手(23・パーク24)。詩選手が見守る中、ジョージアのマルグベラシビリ選手を相手に大外刈りで技ありのポイントを獲得。守りきって見事金メダルを獲得した。
試合後のインタビューで一二三選手は「頼もしい妹だし、兄の僕でも柔道家として尊敬する」とコメント。詩選手も「(兄妹での金メダルは)小さな頃からの夢だったので最高です。最強の兄だなと思います」と喜びを語った。
司会の羽鳥慎一「注目された阿部兄妹はいかがですか」
吉田秀彦さん「プレッシャーあったと思うが、二人で金メダル取るというのはそういう星の下に生まれたんじゃないかなと思います。(詩選手は決勝相手のブシャール選手には一度敗れているが)、逆に言うと、一度体験しているので対策は練られますよね。詩選手は五輪に向けて寝技を強化したのですが、寝技を鍛えると立ち技で思い切り技をかけられる」
「武道家だなと」
長嶋一茂「戦略を決めたうえでの準備と稽古ですよね」
山口真由(弁護士)「バルセロナで金メダル取った時に全然笑わなかった吉田さんが、翌日古賀さんが金メダル取った時に応援席で号泣された。この時、私はオリンピックの神様がこの2人に宿っていると思った。これと同じことを昨日思いました。この2人の優れたアスリートを通してオリンピックの神が姿を現している。そういうオーラを感じました」
吉田秀彦さん「妹が頑張るからお兄ちゃんが頑張らなければいけない。お兄ちゃん頑張るから妹が頑張らなければいけない。二人で高め合っている。一二三選手は若い頃から活躍したため、海外勢から研究され、組手を取らせない、極端に腰を引くなどの対策が取られた。そこで腰を引く相手の足を刈る足技を強化。今回も4戦中3戦で大外刈りで技ありや一本を奪った」
石原良純(気象予報士・タレント)「僕ら素人は、『組ませない』『組んでも投げさせない』という駆け引きがあることを知らずに見ていた。そういうせめぎ合いがあったんだ」
長嶋一茂「一二三選手、勝った時に場内で感情を出さないのは武道家だなと思った。負けた人相手に喜んだりしない。終わった後も試合場に膝をついて礼をされている。本当に感動した」
(みっちゃん)