TBSは余程シェアハウスがお好きなようで......。前クール「着飾る恋には理由があって」は、青山あたりのお洒落マンションでのシェアハウスだったが、今クールは下町にあるお好み焼屋の2階と一気に庶民的になった。
それぞれがちゃんと役と合っていて...
主人公の赤城俊平を演じるのはジャニーズWEST重岡大毅。絵本出版社勤務の赤城は、3カ月前に絵本作家の妻を亡くし、5歳の息子・陽(ひなた)を1人で育てている。
ある時、偶然再会した幼馴染みの小山内蒼介(仲野太賀)から、SNSで「#家族募集します」と募集し、みんなで一緒に暮らそうと提案される。さらに、誰にも世話にならずに1人で子育てするという強い信念をもったシングルマザーの小学校教師・桃田礼(木村文乃)、「シングルマザーだって夢を捨てなくていいでしょ」とマイペースなシンガーソングライターの横瀬めいく(岸井ゆきの)がやってきて......。
蒼介が強引に俊平と礼を巻き込んでいくかたちだが、そのぐいぐいくる感じも、仲野太賀が演じることで嫌味なく、しょうがないかなと思わせるのはさすが。「コントが始まる」の潤平もよかったが、蒼介も魅力的なキャラクターだ。蒼介が「家族」にこだわるには幼い頃に母に捨てられた過去が関係していることがわかり、さらに説得力が増した。
重岡大毅の一生懸命さ、木村文乃の生真面目さ、岸井ゆきの自由さ、それぞれがちゃんと役と合っていて、違和感なく見られる。そこに、それぞれの子どもたちの可愛く、子どもたちの無邪気さ、その笑顔を見るだけでも癒される。
本音をぶつけ合うシーンも
本音をぶつけ合うシーンもあり、毎回、ストレートに響く台詞に泣かされる。それぞれの家族に事情があり、お互いを信じ、認め合い、困った時は助け合う......、まさに理想の「家族」のかたちがそこにある。
とはいえ、まだ始まったばかり。この先、一緒に住むことになれば、さまざまな問題が起こりそうだが、しばらくこの家族を見守っていきたい。
第2話で、めいくが駅前で路上ライブ仲間と会話するシーンがあったが、その1人がよく見たら、King Gnuの井口理だった。この先も意外なゲストが出てくるかもしれない。
特番やら東京五輪やらで、3週間も空いてしまう。8月13日の第3話が待ち遠しい。
(大熊猫)