MCの夏目三久が「中国では今、世界一短い工期で完成したマンションが注目されています。いったいどんなマンションなんでしょうか?」と紹介したのは、なんと28時間45分で完成した11階建てのマンションだ。上海支局の森岡紀人記者が22日(2021年7月)、レポートした。
話題のマンションが建てられたのは中国・湖南省長沙市、7月16日にその工程が公開された。コンテナサイズのモジュールをクレーンで次々と積み重ね、30時間もせずに立派な11階建てマンションができあがった。早さの秘密は、フローリングや洗面台・トイレ、窓などの内装の9割はすでに工場で設置されているから。
日本でも?
既存の方法だと1年かかるが、この工法を用いれば仕入れから建設まで2カ月で終了と、飛躍的に工期を短くできる。作業が減るため、事故のリスクは減り、粉塵やごみなども減る効果もあるという。
映像を見た夏目は「それでもやっぱり気になるのは安全性ですよね」と問うと、森岡記者は「中国のSNSでも『怖くて住めない』という不安の声も上がっている」と話す。
このマンションを建設した会社は2011年に、30階建てのホテルを15日で建築しており、耐震実験では「震度7の揺れにも耐えられた」としており、今回のマンションはその当時よりも最新の工法で建てているので、安全性はさらに高いと主張しているという。
その理由として挙げられるのが、枠組みなど主要な構造部分に軽くて硬いステンレスを使用していること。鉄筋コンクリートの10分の1の重さで作られており、計算上ではこの工法で160階まで建築可能だという。
森岡記者は「この工法はシンガポールでも広がり始めており、日本でも1日で建つマンションを目にすることになるかもしれません」と結んだ。
(バルバス)