東京五輪の開幕まであと1週間となり、海外からのメディア関係者も続々入国している。新型コロナ感染拡大を防ぐため、メディア関係者については行動ルールを示した「プレイブック」があるのだが、「この規則が守られていないのではないかと問題視されています」と岩田絵里奈アナウンサーがきょう16日(2021年7月)の「スッキリ」で伝えた。
現地リポートで「買い出し」組も
メディア用のプレイブックには、(1)入国後の最初の3日間は自室で隔離(2)常時マスク着用(3)公共交通機関は使用しない(4)散歩や観光地などには行かない(5)宿泊先を離れることができるのは、大会公式会場と用務先リストに規定された限定的な場所のみ、など行動管理のための細かいルールが定められている。
食事の場所については、大会会場の食事施設、宿泊先内のレストラン、自室内でのルームサービスやデリバリーに制限されており、これらが使用できない場合は監督者の同行かGPSによる管理を条件に、コンビニや持ち帰り用のレストランでの購入を可能としている。
15日、東京都の小池百合子知事と会談した国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は「プレイブックのルールは実行され、機能している」と胸を張っていたが、東京・有明の国際報道センター(IBC)から車で15分ほどのところにある、メディア関係者が多数宿泊しているホテル前で阿部祐二リポーターが取材したところ、複数のメディア関係者がホテル前のコンビニに買い出しに来ていた。
「ホテルから徒歩15分圏内であれば...」
イギリスのメディア関係者は「ホテルから徒歩15分圏内であれば、外出できるというルールがある」と悪びれずに話していたが、もちろんこのような規定はプレイブックには記載されていない。「大会組織委員会によると、これまでのところ大会IDのはく奪など制裁に至るケースはないものの、厳重注意や誓約書の聴取などを行っているケースはあるそうです」と岩田アナが伝えた。
この問題については、15日の参院内閣委員会でも「バブルの穴どころかバブルすらないのではないか」と野党が取り上げ、丸川珠代・五輪担当相は「早急な改善を図るよう(大会組織委員会に)求めたところです」と苦しい答弁をしていた。
MCの加藤浩次「散歩もいけません、という結構厳しいルールになっているんですよね」
日本感染症学会専門医の佐藤昭裕医師「コンビニに行くぐらいなら感染が広がるリスクは少ないが、小さなほつれから大きな穴になることもあります。『15分圏内なら外出していい』というような実際には(プレイブックに)存在しないルールが広まることも心配です」
(キャンディ)