MCの夏目三久が「タブレット1つで高級車を盗む窃盗事件が相次いでいます。『CANインベーダー』と呼ばれる手口で、窓も割らず鍵も壊さず、タブレットを操作するだけで盗むということです」と16日(2021年7月)の放送で紹介した。
続いて日比麻音子アナが「ほんの10分で高級車を盗んでしまうこの犯罪をどう防げばいいのでしょう」と言い、2日に千葉・木更津市で撮られた防犯カメラ映像を紹介した。
コンピューター管理を悪用
映像は深夜0時過ぎ、雨の中傘もささずに自動車販売店に侵入する男。車のフロント部分で何やら作業を始めた。数分後、鍵がかかっているはずのドアが開き、ブレーキランプが点灯。男は販売店の車止めのポールをどけて鎖を外すと車に乗り込み、走り出していった。盗むまでの時間はわずか10分ほどだった。
盗難に遭った販売店の店長は「盗まれたのはアルファードをLM350というレクサス仕様に変えたもので販売価格は840万円」と話す。盗難の手口は「CANインベーダー」だった。
日本カーセキュリティ協会の撹上智久代表理事は「今の車のほとんどはコンピューターで管理されている。このコンピューターに入りこむことによってドアロックの解除、エンジンのスタートまでできてしまう」と話す。この手口がここ数年、増加しているという。
続いて、2月に名古屋の住宅地で撮影された防犯カメラ映像が紹介された。映像では男がバンパー部分に何かを差し込み、細工している様子が見える。まもなく男は車に乗り込み駐車場を出ていった。
「後付けのエンジンスイッチがおススメということです」
また、1月にも名古屋で別の高級車盗難があった。映像には車で乗り付けた2人の男が映っていた。彼らは力づくでバンパー部分をこじ開けて隙間を作ると、白い布のようなもので防犯カメラに目隠しを施した。しかし、別角度からのカメラが彼らが車に乗って走り去る姿を映していた。この事件では7月7日に、名古屋市の自営業の男が窃盗の疑いで逮捕されている。
撹上代表理事は「自動車メーカーやディーラーが対策を講じているが、現状はいたちごっこですね」と話した。
夏目は「わずか10分余りの犯行。メーカー純正のセキュリティシステムでも乗っ取られる危険があるということです。では、どうやって防ぐか。日本カーセキュリティ協会によりますと、後付けのエンジンスイッチがおススメということです」と話す。
夏目は続けて「第三者がエンジンをかけられなくするために、カー用品店などで運転手だけがエンジンをかけられる後付けのスイッチを取り扱っているそうです。値段は8万円から30万円だということです。人気の高級車が狙われるということなので、ご注意ください」とまとめた。
(バルバス)