「白髪が黒髪に戻る可能性があるそうです」ときょう16日(2021年7月)の「スッキリ」で森圭介アナウンサーが伝えたのは、大正製薬が15日に「毛髪最新研究発表会」で発表した新たな研究成果だ。カギを握るのは、体内に存在する「MITOL(マイトル)」という酵素だという。
酵素「MITOL」の作用メカニズム
人間の体内には、生命活動のためのエネルギーを作る細胞内の小器官であるミトコンドリアが1000兆個以上ある。MITOLはその中に存在する酵素で、ミトコンドリアが活発に機能するようメンテナンスする役割を担っているのだが、40代ぐらいから加速的に減少する。
このMITOLが白髪解消に作用するメカニズムについて、森アナが図とともに解説した。白髪は髪の毛の色を作るメラニンの量が減少することで起こる。髪の毛には、毛髪の材料となる「毛母細胞」とメラニンを作って毛母細胞に渡す「色素細胞」があるのだが、MITOLの機能が低下していると、色素細胞の突起が減少してメラニンの受け渡しができなくなる。
つまり、このMITOLを活性化させれば、メラニンの受け渡しが活発になり、白髪になりにくくなるという仕組みだ。MITOLを活性化させるのには、「ボタンピ」と呼ばれるボタンの根皮の漢方の成分が有効だということも、今回の研究でわかったという。