「ワクチンをめぐって新たな動きがありました」と司会の夏目三久。続いて藤森祥平アナが「アメリカの製薬大手ファイザーは、ワクチンの2回目の接種から半年が経過すると感染する恐れが高まるとして、3回目の追加接種を規制当局に申請する方針を示しました」と伝えた。
ファイザー社の主張
12日(2021年7月)の「あさチャン!」はファイザー社製ワクチンの新情報を伝えた。同社のミカエル・ドルステン最高科学責任者は「ワクチンを接種して6カ月を経過すると予想通り抗体が衰え、感染の可能性がある」と説明。「3回目接種は、追加免疫により2回目の接種後よりも5~10倍の抗体レベルが作られることが分かった」と話している。
念頭にあるのはやはり、感染力の強いデルタ株のようだ。ファイザー製の接種が進むイスラエルでも、2回目接種から時間が経過した人がデルタ株に感染してしまうケースが激増。ドルステン氏は「3度目の接種はデルタ株に対して極めて有効だと確信している」としている。3回目を打つタイミングは、2回目の接種後半年~1年以内だそうだ。
日本ではどうなのか?インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は、「日本の場合、今はまだ2回目接種を終わらせることがゴールになっています。しかしこれからデルタ株がまん延していくことを考えると3回打つ戦略も取っていく必要が出てくる可能性は十分ある」と指摘。
デルタ株に特化した改良型ワクチンの開発も
また、東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授も「数カ月前から変異が問題になってきて、ワクチンのメーカーは3回目を打つことでどのくらい効果があるのか検討を進めてきた。(日本でも)3回目を打つという選択肢ももちろん準備しておいた方がいい」と話す。
ファイザー社については、3回目接種以外にも新たな動きがある。従来のワクチンとは違う、デルタ株に特化した改良型ワクチンの開発も明らかにしたのだ。寺嶋教授によると、この改良型については「数週間でできるのでは」と話している。
藤森アナ「日本では、まずは希望する人が2回の接種をスムーズに受けられるように、具体的な道筋を示すこと、ワクチンの供給体制を強化することが求められます」
(ピノコ)