9人が死亡し、22人が安否不明となっている静岡・熱海の土石流をめぐり、「スッキリ」では連日、被害を拡大された一因である「盛り土」について報道しているが、きょう9日(2021年7月)も「(静岡)県が新たな見解を示した」と、番組冒頭の大雨のニュースに続いて伝えた。
静岡県の難波喬司副知事がきのう8日、記者会見し、「推定でいえば(土石流の)9割が盛り土だった」と明らかにした。県はこれまで、土石流の量は約10万㎥で、このうち約5万4000㎥が盛り土であるとしていた。しかし、その後の調査で、流れ出た土石流の量は推定で約5万5500㎥であることが判明、ほとんどが盛り土の土砂だったというのだ。
不動産業者の届け出は3万6千㎥、実際は7~8万㎥か
しかし、盛り土の申請をした神奈川県小田原市内の不動産業者の届け出は、3万6270㎥になっていたという。土木技術者でもある難波副知事は「(盛り土は)7万㎥とか8万㎥入っていた可能性もある」「排水口は設置されていないように見える。副知事としてではなく技術者の見解として、工法は不適切であっただろうと思う」とも述べた。
MCの加藤浩次「ルールを守っていなかったことでこういう被害になったとすれば、人災と言わざるを得ないですね」
元官僚の石川和男氏「そのルールが本当に良かったかどうかという問題もあります」
番組では盛り土のほか、安否不明の家族の様子なども含めて土石流関連の話題に30分以上を割いた。ただし、盛り土申請の経緯や産廃が含まれていたこと、代理人弁護士の話などは、数日前の番組内容とほぼ同じ。東京の緊急事態宣言や東京五輪の無観客決定など他に大きなニュースもあったのに、とも思いたくなる。
(キャンディ)