政府はきのう8日(2021年7月)、4度目となる緊急事態宣言を発出することを決めた。東京都の小池百合子知事は4度目の宣言下でより強い措置を講じる方向性を示した。MCの夏目三久は「4度目の緊急事態宣下となり、政府は対象地域では酒類の提供停止を要請することが明らかになりました」と話し、日比麻音子アナは「さらに、この要請に応じない飲食店に酒類を販売する事業者に取引を行わないように要請するとしています」と続けた。
7月8日、今月末までメガハイボール半額サービスを行う都内の大衆寿司居酒屋では"駆け込み飲み"客の姿で賑わっている。しかし、酒類の提供は12日から再びストップせざるをえず「残念です。今後はテイクアウトに力を入れていく」と話す。
西村康稔経済再生相は「過去に協力金支給を受けた事業者は、誓約書さえ出せば7月以降分について協力金の先渡しをする」と述べたが、都内の焼き鳥店では「先渡しといっても、結局は申請してからのことになると思うので、あんまり今までと変わらないと思う」と話した。
「死活問題」の酒店、「個人で買いにきたら見抜けない」の抜け道も
肩を落とすのは飲食店だけではない。都内の酒店では「酒屋が酒を売れないとなると死活問題になってしまう」と嘆く。政府は酒店に対し、酒類提供の停止に応じない飲食店と取引を行わないよう求めることにしているためだ。別の酒店では「本当在庫の山で今後どうなるのか? 売っちゃいけないんだろう? 頭が痛い」。しかし、これにも抜け道があり、「個人で買いに来たら我々も見抜けようがない」と言う。飲食店側にも抜け道がある。現在も午後8時以降に酒を出している飲食店では、「酒屋もつぶれてしまう、付き合いもある。何を言われても裏ルートとかどうにかして酒を出す」と話した。
都の担当者は「政府の基本的対処方針には明記されておらず、国がどのような要請を行うのか情報がないため今は対応策を検討できない」としている。
こうした状況で、昨夜も路上飲みや夜間滞留人口は減っていない。国際医療福祉大学の松本哲哉教授は「職場とか家庭内とか、会食とは関係ないようなところでの広がりもあるわけだから、全体の感染を抑える効果としては、あくまでも限定的だと思う」として、「しっかりと抑え込むためには強力な策を講じないと厳しい。目標が到達したら、解除を予定より早めるなど対応を変えていくということも大事だろうと思う」と話した。
停止要請を無視したら「金融機関からも働きかけ」の驚き
「あさチャン!」では別のニュースとして、7月8日にワタミの渡邉美樹会長が「お酒だけが原因とされる。我々だけがずっと犠牲になっていてそしていつまでたってもこの犠牲は終わらないという状況が続くとそう思っている」と不満を漏らしていることを報じている。
夏目は「4度目の緊急事態は8月22日までの6週間で、東京オリンピックやお盆の期間も含まれます」と説明したうえで、「これまでの宣言との大きな違いはこちらです」として西村大臣が8日、酒類販売の停止要請に従わない飲食店との取引を停止するよう酒類販売業者に要請し、さらに従わない飲食店に融資する金融機関と情報を共有し、金融機関からも働きかけを行っていく考えを示したことを紹介。
「これまでずっと辛抱を強いられてきた飲食店ですが、今回はさらに厳しい措置を強いられることになりました」とコメントした。
(バルバス)