デルタ株への懸念も
政治ジャーナリストの田崎史郎氏は「1都3県のまん延防止等重点措置を延長する方針だった。しかし尾身会長が、それでは感染が収まらない、緊急事態宣言を発出してほしい、と強く要求して政府も受け入れざるを得なくなった」と内情を明かす。
TBS政治部官邸キャップの後藤俊広は「都議選で自民党は第一会派になるが、当初想定していた議席よりもかなり少ない結果になっている。そういったことから、万全の対策をしなければ都民の信頼回復には繋がらない、そういった配慮もあったと思う」と分析した。
夏目は「オリンピックまで15日というタイミングで4度目の緊急事態宣言発出の方針が固まりました。理由としては、重症者が第4波を超える状況で医療の逼迫があること。もう1つはデルタ株で、今東京では新規感染者の35%がデルタ株に感染していますが、8月の末にはこれがすべてデルタ株に置き換わると予想されています」とコメント。
「フォーサイト」元編集長の堤伸輔は4度目の緊急事態宣言の効果について「菅首相は万全の態勢を取ると昨日会見でほのめかしていましたが、万全の対策を取らなかったから4度目の宣言を発出せざるを得なくなったというのが正しい状況です。常に頭の中にオリンピックがあって、7日までまん延防止重点措置の延長でお茶を濁そうとしていたわけですが、もうそれでは収まらない状況になった。緊急事態宣言を出しても人々に緊張感が及ぶのか。そういう状況を政府が作ったと言ってもいい」と指摘した。
(バルバス)