昨日4日(2021年7月)に投開票が行われた東京都議会議員選挙は、劣勢とされていた都民ファーストが選挙前の45から31と議席を減らしたものの第2党を確保。一方、25から33と議席を増やし、第1党となった自民党だが、公明と合わせた議席数は目標の過半数64には届かない56議席にとどまった。
入院から復帰のタイミング
選挙前、自民党関係者は「都民ファーストの会は6議席か7議席くらいだ」「今回は自公で過半数を取ることは間違いない」と楽観視していたが、その情勢をひっくり返したのが小池マジックだった。
6月22日に体調不良で入院し、25日の都議選告示にも姿を見せなかった小池百合子都知事だが、都議選終盤の6月30日に退院。7月2日金曜日の定例会見も、中止予定を一転して16時から急遽開いて「どこかでバタッと倒れているかもしれませんが、本望」と語り現場復帰した。選挙戦最終日の3日土曜は、1日で18カ所を回るサプライズ応援。小池知事本人は演説はしなかったものの候補者とのグータッチで場を盛り上げた。
鈴木哲夫(ジャーナリスト)「自民党の鴨下一郎・都連会長が『勝者なき』と表現したがまさにその通り。なんとしても自公で過半数を取ろうとしたがそこまで持って行けなかった」
自民党関係者から「土曜に出てきて盛り上がった、彼女の演出が一枚上手だった」という声も出るなど、小池人気は強く、支持政党なし層の投票先は都民ファーストが首位。出口調査では小池知事支持が67.3%と高い支持率となった。
衆院選への影響は?
鈴木哲夫「都民ファーストは20議席は固めていて、小池さんが動くと10程度上積みできるとみられていたが、結局その通りになった。ただ、最終日に入ると決まったのが、金曜の午後10時で、周りの人間は本当に来てくれるか最後の最後までわからなかった」
石原良純(気象予報士・タレント)「今回はコロナ対策、国への批判が出た。東京都のコロナ対策は取り立てて優れていたわけではない。一方、小池さんはすごい。金曜日に出てきて土曜日に走り回る。カンや嗅覚は政治家として強い武器」
鈴木哲夫「自民党支持するかそうじゃないかの選択肢に小池さんが入っている。自民党都議はかわいそうで、街頭で都政のことは言われず、菅政権のコロナ対策、オリンピック何やってるんだと言われる。衆院選挙に影響は相当ある」
山口真由(弁護士)「これを小池の演出という閣僚の意見は表層的。深層にはあまりに国民を馬鹿だと思って扱ってきたふつふつとした怒りがあった」
司会の羽鳥慎一「有権者はオリンピックやコロナ対策を冷静に見ている」
(みっちゃん)