3日(2021年7月)朝に静岡県熱海市で起きた土石流は5日までに、死者が3人に増え、約20人の安否不明が続いているが、土石流の最上部と見られる山の上で、民間業者が工事した5万立方メートル余りの盛り土が土石流の引き金になった可能性がある問題を、5日の「スッキリ」が取り上げた。
川勝知事「しっかり検証する」
静岡県の川勝平太・知事は4日の記者会見で、熱海市伊豆山地区の土石流の原因に関連して「現在の目視によれば、盛り土部分がほぼすべて流された。(この盛り土は)誰が、どういう目的でしたのか目下のところは、分かっていない。やりようによっては、たいへん危険をもたらすような、山への手の加え方だ。どういう工法でどういう目的で盛り土をしたのか。他の関係地域にも参考になると思うので、ここはしっかり検証する」と述べた。
県によると、谷を埋めた造成地で森林開発のための盛り土約5.4万立方メートルがあり、このうち5万立方メートル=25mプール170杯分=の盛り土が流されたという。周辺には、太陽光パネルや宅地造成も行われている。こうした開発について、熱海土木事務所は「盛り土がされていたという場所で、県は開発をしていない。個人が開発しているという認識だ」。