ワクチン接種態勢強化したのに「供給足りない」 自治体の努力も空しく「閉鎖へ」の動きも

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   大規模接種会場や職域でのワクチン接種が加速するなかで、国のワクチン供給が間に合わず、自治体が頭を抱えている現状を、29日(2021年6月)のスッキリが報告した。

   岐阜県各務原市(人口14万7000人)は8月以降、市の集団接種会場を閉鎖することにした。国のワクチン供給が減り、見通しがつかないため。市は今月、集団接種会場を2カ所から8カ所に増やして、ワクチン接種を加速する体制を整えたばかり。7月中に65歳以上の接種を完了する見込みだった。市の接種対策室長は、「10月上旬中旬くらいに全ての市民への接種を終える計画だったが、見通しがまったく立たなくなってしまった。(いろいろな方の)ご協力が無に帰すのが非常に残念」。

   愛知県の北名古屋市(人口約8万6000人)では、28日時点で、65歳以上の2回接種が44.6%まで進んだ。しかし、来月からファイザー製のワクチンが予定通り届く見通しが立たなくなったため、「予約を減らすしかない」事態に。同市のワクチン接種対策室長は「予約枠を拡大するつもりだったが、来月にはワクチン供給量が半減するというので、縮小することに」。週に4400~4800人規模で進めていたのを約2600人に。7月中に59歳以下の接種予約を開始する予定だったが、これを8月に変更した。

  • スムーズなワクチン接種に障害も
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高橋真麻「どういうこと?と思うけど...」

   菅義偉首相は「10月から11月に必要なワクチン接種を終えたい」と宣言していたのに、なぜ、国からの供給量が減ることになったのか?

   河野太郎ワクチン担当相は今月11日、「ファイザーの供給が4~6月の1億回分から、7~9月の7000万回分に減ってくる。(自治体の)集団接種におけるファイザーからモデルナへの(切り替えを)」としていた。ところが23日、「職域接種・自治体の大規模接種、双方ともに相当な勢いで申請をいただいています。申請を一時休止させていただきたい」。

   モデルナ製を使う職域接種の申請が増えたため、市町村の集団接種に十分回らない可能性が出てきたのだ。

   番組によると、ワクチンの供給予定は、ファイザー製が1億9400万回分だが、自治体への配送済みは約6000万回分だけ。今月下旬には1872万回分あったが、7月からは1170万回分に減少するという。政府の供給スケジュールも1カ月先までしか出ていないという。

   コメンテーターの高橋真麻「これだけワクチンを打ちましょう、という流れになっているのに、そもそもワクチンが足りないって、どういうこと?と思うけれど。ネガティブにならずに、やるしかないのかな」

   菅首相は、全国の自治体を半ば脅してワクチン接種体制づくりを急がせた。その結果、供給が間に合わない。もっと怒っていいでしょ、究極の「後手」に。自治体も番組も、政府に遠慮していない?

(栄)

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