新型コロナの感染を抑え込んでいたと思われたオーストラリアだが、一昨日(2021年6月27日) の新規感染者が今年最多の44人となるなど、再び感染拡大傾向がみられている。29日の「モーニングショー」が詳報した。
背景には、従来に比べて1.95倍の感染力があるとされるデルタ型(インド株)がある。シドニーで30人のデルタ型感染が判明したニューサウスェールズ州は、州首相が「今後数日のうちに感染者が増えると予想している」とコメント。26日の土曜日から2週間のロックダウンを行う。
ショッピングモールで何が?
感染のきっかけは国際線乗務員を運ぶリムジンの60代男性運転手。この男性は16日にデルタがの感染が確認されたが、その4日前にショッピングモールを訪れていて、そこでの関連感染は昨日時点で124人確認されている。
この男性と同時刻にカフェに滞在していた70代女性も感染が確認されているが、男性は店内、女性が屋外テラスという状況だった。
同時刻にショッピングモールに滞在していた50代男性も感染したが、防犯カメラをみると2人は10センチから60センチの距離ですれ違っただけだった。
ニューサウスウェールズ州では、今月12日、13日にショッピングモールを訪れた客全員を検査するとしている。
注意すべき変異株はデルタ型だけではない。去年8月にペルーで確認されたラムダ型は、抗体による中和を受けにくくなる可能性もあるという。
玉川徹「やっぱり検査」
松本哲哉(国際医療福祉大学教授)「デルタ型はウイルス量が多く、条件がそろうと多くの人を感染させるスーパースプレッダーになるが、マスクをつけていれば感染しなかったのではないか」
廣津留すみれ(バイオリニスト)「マスク、手洗いなど基本的な対策が必要。イギリスやアメリカはマスクをしていない人が多い」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「去年、ビクトリア州でロックダウン中に3000軒を抜き打ち調査したら800人が外出していた。これまでオーストラリアで抑えられていたのは、ロックダウンではなく検査。やっぱり検査ですよ」
デルタ型は五輪にも影響を及ぼしている。日本政府はデルタ型流行国のインドなど6カ国から入国する選手に対し、入国前7日間、入国後3日間は活動を共にする者以外と接触禁止とする方針だが、インド五輪委員会は「選手がピークに向かうために必要な3日間が無駄になる」と強い不満をもらしている。
松本哲哉「対応を厳しくするのは間違いではないが、デルタ型はすでにイギリスでも主流となっている。他の国は大丈夫なのか」
玉川徹「一見合理的に見えるが、スポーツで一番大事なことはフェアネス。全部一緒にしないとダメ、不公平感を作ってはだめ」
(みっちゃん)