今、穏やかな親への反発、「マイルド反抗期」が話題になっている。
きっかけは先週末(2021年6月26日)のSNS投稿。中学生の息子を持つという40代のあっぷるさんは「息子に『スマホの暗証番号ママの誕生日じゃないのに変えたから』と言われたんですが、今までママの誕生日だったの?」とツイートした。これに38万件以上の「いいね」が付き「暴力的ではなく、穏やかな親への反発」と話題になった。ネットでは他にも「息子に『もう帰らない』と言われた直後に『塾まで送って』と言われた」という微笑ましいエピソードも報告する母親が。
背景に子供の「ほめ育て」
実態はどうなのか。29日のモーニングショーでは、反抗期について街の若者たちに話を聞いたが、「(反抗期は)ありました。話を聞かないくらい」(20歳男性)、「パパとあまりしゃべらなくなった」「『ごはんできたよ』と言われても返事をしない」(20代女性)など確かに穏やかなもの。「反抗したいと思わへん」(10代女性)、「反抗期はなかったです」(19歳男性)など、番組調べでは50人中33人が
「反抗期がそもそもなかった」と答えている。
かつての「反抗期」では、家庭や学校での暴力や、親に反抗してカツアゲや暴走行為に及ぶ若者もいて社会問題となっていたが、今親子関係に何が起きているのか。
マイルド反抗期の背景には、子供の「ほめ育て」があるという。2016年の明治安田総合研究所の調査によると、今の親世代が子どもの頃は、「ほめられる」が18.8%、「叱られる」が31.6%と、叱られることが多かったのに対し、今の子供は「ほめられる」28.8%、「叱られる」24.5%と逆転している。
教育評論家の石川幸夫氏は、「親と子が友達のような関係。親子がスマホを持ち、会話以外にLINEなどコミュニケーション手段が増えたことも原因」と語る。
その一方、マイルド反抗期には心配なパターンがある。親子関係が良好な場合は反抗期がなくても安心だが、親が過度に甘やかしたり、抑圧したりしている場合は注意が必要だという。
羽鳥慎一「僕らはありましたよね」
廣津留すみれ(バイオリニスト)「ほめられて育ったタイプで、反抗する目的がなかった。自発的に勉強できるように仕向けられていたんだと思う」
司会の羽鳥慎一「それでハーバードなんですね。斎藤さんはどうですか」
斎藤ちはる(テレビ朝日アナウンサー)「小さい頃の反抗期はあったが、思春期のはなかったと思う」
羽鳥慎一「僕らはありましたよね」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「ちゃんと覚えてないけど、僕らはないはずがない。反抗期は自立の一過程という話があるが、振り返ってみると甘えの構図がある。親は悪態をついても自分の保護をやめないので、自分を主張するのにいい相手。これを経ないで大人になった場合、価値観が違う周囲の人に自分を主張できるのか心配になる」
廣津留すみれ「学ぶ機会は他にもあるんじゃないかなあ」
(みっちゃん)