あなたも使っているのではないか。国会答弁や記者会見、ビジネスシーンでも急増している「させていただきます」という言い方、「本来の意味と違った使い方も...」と野上慎平アナが25日(2021年6月)の「ショーアップ↑」コーナーで取り上げた。
本来の意味と違う使い方が...
街で聞いてみると、「あんまり正しくない日本語だと思いながら、ていねいにしゃべろうと思って使ってしまう」(20代女性・営業職)、「説明させていただきますというのは、よく使います」(20代女性・営業職)と、やり過ぎかなと思いながらも多用しているようだ。
野上アナが『「させていただく」の語用論』の著者の椎名美智・法政大教授に解説を聞いてきた。「本来は、『させて』は許可を得る、『いただく』はそれによって恩恵を受けるということのていねいな言い方ということでした。たとえば、招待された食事会に、『参加させていただきます』というのは正しい使い方です。しかし、『〇×大学を卒業させていただきました』は明らかに間違い」(野上アナ)
椎名教授は「ていねいに言おうとして、本来の意味と違う使い方が増えています。炎上を避けたい人が間違って使いやすい」と指摘している。「実際の例ですが、アイドルグループが解散するときに、Aグループは『解散させていただきます』、Bグループは『解散します』でした。Aグループの方がていねいな印象になりますがね...」(野上アナ)
玉川徹「ぼくは(略)NGワードですね」
長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「でも、自分の能動的なことで、『させて』はあり得ないということだよね」
結城明姫(「オリィ研究所」COO)「個人的には好きじゃないですね。とくに、リーダーの立場の人が、させていただきますというと、その方の主導権を押し付けているように聞こえます。自分が決めたことなんだとスパンと言うほうが気持ちいい」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「ぼくは、させていただくはNGワードですね。自分の責任を相手に預ける(逃げる)ということですから」
長嶋「俺が使う時は嫌味だね、半分。お前がやればいいじゃないかと思っている時に(こっちに押し付けられたら)、わざと、させていただきますと下手に出て言うかもしれないな」
たしかに、「させていただく」と言っておけば相手はいい気持ちになるだろうと、腹の中では小ばかにしていることも多いはず。とくに政治家は...。