豚肉高騰の背景に「ポークショック」 アメリカで何が?日比麻音子「コロナ禍の影響も」

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   「手頃な価格で、食卓の味方と呼ばれる豚肉の価格が高騰しています。1パック200グラムの国産ロース肉は、去年の同じ時期は320円でしたが、1年経ったきのう(2021年6月22日)は401円。ですから、2割ほど高くなっていますね」と司会の夏目三久。

   続けて日比麻音子アナが、「『ポークショック』とも言えるこの現象。コロナ禍の影響もあるということですが、価格の高騰とどのように関係しているのでしょうか」と疑問を投げかけた。

  • 豚肉の価格の動向に注目が集まっている(写真はイメージ)
    豚肉の価格の動向に注目が集まっている(写真はイメージ)
  • 豚肉の価格の動向に注目が集まっている(写真はイメージ)

「アメリカ産が高いから国産も...」

   東京・新宿区にあるトンカツ専門店「とんかつは飲み物。西武新宿店」の中條仁店長は「外国産・国産限らず、豚肉の値段は断続的に上がってきます。このままいくと値上げせざるを得なくなるかも知れない」と頭を悩ませる。

   また、練馬区のスーパー「スーパーアキダイ」の秋葉弘道社長は「国産の豚肉は2割くらい上がっている」と話す。

   例年、豚肉の価格は夏には上がる傾向にあるが、今年は特に急だという。「アメリカ産の豚肉の値段が上がることによって全体的に値上がりする。アメリカ産が高いから、国産が取り合いになり、国産の値段も上がってしまうということです」と秋葉社長。アメリカ産豚肉は2020年春の3倍もの価格で取引されていて、その影響が日本の小売店に押し寄せているのだ。

エサとなる穀物の値段が上がった影響も

   第一生命経済研究所・主席エコノミストの永濱利廣さんによると、豚肉高騰の背景にはアメリカで起きている「ポークショック」が関係しているという。

「新型コロナウイルスの影響によって、食肉の加工場が閉まったことで、出荷する予定だった家畜を殺処分してしまった。(供給量が減ったところに)ワクチンの接種が進んで外食産業にお客さんが戻り、需要は増えた。そういう要因が大きいですね」(永濱さん)

   また、世界的な天候不順により、豚のエサとなる穀物の値段が上がったことも影響しているそうだ。

   いつ頃になれば値段は落ち着くのか。永濱さんは「すでに先物市場では8月ぐらいから豚肉価格が落ち着いてくるという見通しになっています。我々の食卓に並ぶ豚肉は9月くらいから価格が落ち着き始めるということが予想されます」と話している。

(ピノコ)

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