「タレントの堀ちえみさんのブログに150回以上の誹謗中傷の書き込みをしたとして、きのう(2021年6月21日)、45歳の無職の女性が書類送検されました」と司会の夏目三久。
続けて、日比麻音子アナが「今年に入って、有名人に限らず一般の人へのSNS上での誹謗中傷が1.5倍に増えているのです。そこには、コロナ禍が生み出した原因がありました」と、問題提起した。インターネットの炎上件数は、コロナ前の2019年度は月平均で100件だったが、20年度には147件に増えたという。
コロナ禍でSNSで誹謗中傷を受けたという人は街中にも。20代女性は「知らない人から、『脚太い』などと容姿を非難された」。20代男性は「コロナだから遊びに行っちゃいけないという空気があり、そういう中でSNSに画像を出したりすると批判を受けていました」。また、別の20代女性は、SNSで知らない人からアイドルグッズの交換を求められ断ったところ、アイコンなどで名指しされ「この人に騙された」と拡散されたという。
法改正で「容易」になったこと
この状況を、専門家はどう見ているのか。国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一准教授によると、2020年4月の炎上件数は前年当月比で約3.4倍に増えているという。「5月にも増えていました。要するに緊急事態宣言が出されると炎上が増えると言えます」と山口准教授。
「外出自粛になることによって、加害者自身が不快だと感じる情報に接する機会が増えますし、同時に誹謗中傷とか攻撃的なメッセージを書きこむ時間が増えるということが理由として挙げられます。コロナ禍というのは有事です。こういう時には社会全体が攻撃的になりやすい。そういう時に、わざわざ世界に発信しなくてもいい」(山口准教授)
被害にあったらどうすればよいのか。山口准教授は「ことし(2021年)4月に法が改正され、被害者が匿名の加害者を特定するのが容易になった。どうしていいか分からない時には弁護士に相談するという手法もあります」と話している。
(ピノコ)