地球最悪の侵略的植物に瀬戸内海・淡路島が襲われ、農業が危機に瀕しているという。「どんなに駆除しても、根っこがたった2ミリ残っていたり、茎の切れ端だけで再び生えてくるんです。すさまじい繁殖力で、水草なのに、陸地でも増え続けます」と板倉朋希アナが「ショーアップ↑」コーナーで報告した。
米山逆池水利組合・岡本健三副代表の案内で「本田池」を見に行くと、25メートルプール4つ分のため池が、緑と白い小さな花でびっしりおおわれていた。「4月からどんどん増えて、あっという間にこの状況です」と話す。これが田んぼにも広がり始めているのだ。取水口の周辺や田んぼのあぜ道にも伸びていて、なるほど、土の上にも繁殖している。農家は「これ以上広がったら、米が作れなくなってしまう」と心配する。
観賞用として持ち込まれ、野外に捨てられ...
この植物の名前はナガエツルノゲイトウ。南米原産の特殊外来生物で、日本へは観賞用として持ち込まれ、野外に捨てられたらしい。たしかに、小さな白い花は可愛らしい。南米ではナガエツルノゲイトウノミハムシという天敵がいて、次々と食べてくれるのでここまで繁茂しないという。「日本にもこの虫を持ち込んで食べてもらおうと検討したのですが、(環境が変わると)この草を食べず、他の農作物を食べてしまう心配があるのだそうです」(板倉)
駆除は難しいということで、いまのところ本田池に遮光シートをかぶせて、枯らす作戦を展開中なのだが、費用は約200万円。農家には大きな負担だ。
石山アンジュ(一般法人「パブリックミーツイノベーション」代表)「都会に住んでいると、どれが外来種なのかも知らないですよね」
鑑賞用に輸入されて、それが周辺に捨てられたということなら、淡路島だけでなく、各地で大繁殖する可能性がある。いや、もう増え始めているかも。
(カズキ)