北朝鮮「子供向けウサギ飼育アニメ」 「あさチャン!」が注目した理由

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   MCの夏目三久が17日(2021年6月)、最近の北朝鮮情勢について「金正恩総書記が去年の台風被害で、国民の食糧事情が切迫しているとして積極的な対策を支持しました」と紹介したのが、あるアニメ番組だった。

   それは朝鮮中央テレビで放送された「我が家のウサギ」。小学校高学年の兄とその友人が夏休みの課題でウサギの飼育に挑戦し、その弟が飼育の手伝いをする物語だ。ウサギのエサである草を集めたり、雨除けにビニールシートでウサギを守ったりする様子が描かれている。弟がウサギに濡れたエサを与えたことでウサギが倒れてしまい、兄に叱られるシーンなどを盛り込み、ウサギには濡れた草を与えてはいけないことを教えるなど飼育方法がわかる作りになっている。

  • 北朝鮮の現状は?
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切迫する食糧事情との関係

   このように、北朝鮮では今、子供向けアニメやニュース番組でウサギの飼育を呼び掛けている。その理由が切迫する食糧事情を乗り切るため。繁殖力の高いウサギの飼育に注目したのだ。

   香川大学農学部の川崎淨教准教授は「ウサギは成長が早く、しかも子供でも扱える。エサも草で育てられるなど、他の家畜と比べて大きなメリット」だと説明する。

   江東(カンドン)郡では地域を挙げてウサギの飼育に取り組んでおり、同郡の青年同盟副委員長は「毛皮の品質が良く、肉の栄養価も高い有益な家畜。ウサギの飼育競争の熱気を高めている」と話している。町の看板には「草を肉にしよう」「ウサギ飼育を全群衆的な運動として力強く繰り広げよう」などと書かれていた。

   コリアレポートの辺真一氏は「これまでは食料などの不足分は中国からの支援で補ってきたが、去年コロナがパンデミックになり、北朝鮮もいち早く国境を封鎖した。人の流れだけでなくモノの流れも止まってしまった」と、北朝鮮の事情を解説した。

(バルバス)

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