内閣不信任案めぐる動きに苦言 橋本五郎「与野党ともにパフォーマンス合戦」

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   明日16日(2021年6月)に国会会期末を控え、野党4党は15日午前、内閣不信任案を提出した。不信任案は同日午後の衆院本会議で、与党が否決する見通しで、衆院解散・総選挙は今秋になると予想される。有権者はコロナ禍の政局の行方、そして総選挙での判断をどう考えればいいのか。きょうのスッキリが、特集で取り上げた。

   読売新聞の橋本五郎・特別編集委員は特集の冒頭で、「いまは非常時。与野党ともにパフォーマンス合戦で、そんなことをやっている場合か。憤慨に堪えません」。

   野党4党は14日に党首会談を開き、立憲民主党の枝野幸男代表は「4党党首で相談をしましたが、(与党が3カ月の)会期延長に応じない場合には、しっかりとした対応をしなければいけない。菅内閣不信任決議案を4党共同で提出することで意見が一致しました」。

  • どうなる衆院解散時期
    どうなる衆院解散時期
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都議選、オリパラ、任期満了...

   一方で、二階俊博・自民党幹事長は同日夕、英国のサミットから帰国した菅義偉首相と会談し、「(不信任決議案が出されれば)解散を(首相に)進言する。私が解散するんじゃない。解散を総理に進言申し上げる、ということです」と記者団に語った。

   枝野代表は、「国民の前で、開かれた議論の感染症対策などを進めようとする気がない。国民の命と暮らしを守るという、そのための総理としての責任感、自覚、そして危機感が全く感じられない」。森山裕国対委員長は同日夜、「今の内閣は全く不信任に値しない」と反論した。

   国会閉幕後の政治日程としては、7月4日に東京都議選、同23日東京五輪開幕、8月24日パラリンピック開幕、9月末自民党総裁任期満了、10月21日衆院議員の任期満了、となっている。橋本五郎・解説委員は「野党は都議選や秋の総選挙を前にして、与党との対決姿勢を鮮明にする必要がある。(二階幹事長の解散発言は)野党へのけん制、脅しだ」と解説。

   横で退屈そうに聞いていたMCの加藤浩次「(不信任案は)否決されるじゃないですか。与党が圧倒的に多いのだから。総理の考えとしては9月解散ですかね。五輪が終わって、ワクチン接種が進んで感染者数が減って、そこで選挙をやりたいという思惑でしょうかね」。

   「延長」と言っても、いまの国民の関心事は、「国会延長」ではなく、20日が期限の「緊急事態の延長」=どのような形で延長されるか、の方だ。枝野代表の政府批判の言葉は、菅首相の「なぜこれだけのコロナ禍で五輪をする必要があるのか」に対する空回答と同じくらい、私たちの心に届かない。が、秋の総選挙に向けて「与野党とも、どっちもどっち」には戻りたくない。私たちの疑問に全く答えてこなかった政権・与党の現状を変えるにはまず、戦略的投票から始めたい。まず「自民277~立憲114」という圧倒的な議席差をかきまぜる、そこから与野党の変質が始まりそうに見える。

(栄)

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