武蔵野市VS三鷹市 井の頭公園の五輪PV、中止か否か

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   東京・井の頭公園で予定されている五輪期間中のパブリックビューイング(PV)をめぐり、公園がまたがる2つの自治体の足並みが乱れている。新型コロナ感染防止のため中止を訴える武蔵野市と、開催を模索する三鷹市との間で意見が割れているのだ。「スッキリ」の大竹真リポーターがきのう10日(2021年6月)、両市長にインタビューした。

   井の頭公園のPVでは、ライブサイトのほか、競技体験コーナーやグッズ売り場などが設置される予定で、1日に2万人の来場が想定されている。

   公園の最寄り駅は武蔵野市のJR吉祥寺駅になるため、同市の松下玲子市長は人流の増加を懸念している。「医療的にも逼迫しているなか、多くの人が集まるイベントの開催には危惧がある。(吉祥寺は)コンパクトな街なので、市民の不安は増す」。このため武蔵野市は4日、PVの中止を求める要望書を東京都に提出した。その際、三鷹市にも声をかけたのだが、意見の相違があったようで「なかなか難しいですね」と松下市長は話していた。

   一方の河村孝・三鷹市長は「最初から中止というのではなく、改善をしてほしい」と話す。武蔵野市が中止の要望書を都に提出した同じ日、三鷹市は、開催を前提に入場者数の絞り込みなど感染症対策の徹底やワクチン接種会場の設置を求める要請書を都に提出した。

  • 五輪PVどうする?
    五輪PVどうする?
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都議選との関係

   PVをめぐり、政府分科会の尾身茂会長は「他の方法でも応援はできる。新たな応援の仕方をみんなでやるいい機会になると思います」と否定的な見解を示しており、リモートで出演した日本感染症学会専門医の佐藤昭裕医師も「PV内だけ安全にできればいいということではない。今の状況では、中止した方がいいと思います」とコメントした。番組が井の頭公園周辺の飲食店を取材したところ、「盛り上がった人がお店の中で密になる方が困る」などと感染拡大を懸念し、反対する声がほとんどだった。

   井の頭公園を所有するのは東京都なのだが、小池百合子知事はきのう10日、武蔵野市などから出されている要望書について「いろいろ地域によっての要望がある。組織委員会との共同開催なので、そのなかでの調整、準備になる」と他人事のように話していた。

   MCの加藤浩次は時折、コメンテーターのいい加減な発言を許さず、グイグイと質問を重ねて突っ込んでいくことがあるのだが、きょうがそうだった。

   「小池さんは代々木公園については中止の判断をしたのに、他については言及していない。東京都は判断できないのか」と疑問を呈した加藤に対し、元経済産業省官僚の石川和男氏が「小池さんが微妙な言い方をしているのは、7月4日に都議会議員選挙があるから。これは政治イシューになる可能性があります」と発言すると、「だったら、早めに小池さんが中止にしますと方向性を示すことはできませんか」「都議会選挙があるからといって、何が決めづらい要因なのでしょうか」「都議選まで決まらないとなると、工事は進んでしまう。手前でやめるということも大事だと思いますけど」と矢継ぎ早に質問を繰り出し、石川氏は「コロナに関して、国と東京都は対立している。今回はたまたま選挙があり、民意が出る。そこまでは国と都は結論を出さないと思う」などと答えにならないコメントを返すのが精いっぱいの様だった。

(キャンディ)
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