TVでセレブ生活披露の社長逮捕 無許可でヘリ送迎

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   ヘリコプター業界の「白タク」と囁かれていたヘリ送迎サービス会社の社長ら2人が航空法違反で逮捕された。MCの夏目三久はこのニュースを「芸能人などセレブ客を相手に無許可でゴルフ場などへのヘリ送迎を行っていた2人が逮捕されました。社長はテレビにもたびたび登場し、セレブ生活を披露していました」と紹介。10日(2021年6月)の番組では、逮捕された48歳の社長の過去の出演VTRを公開した。

   逮捕されたのは富裕層向けにヘリやクルーザーのシェアリングサービスを提供していた「クリアネット」の社長。2009年にテレビ出演した際には、ヘリを操縦しながら「ヘリは落ちないけど、恋には落ちる」「年収は約2000万円」などと語り、13年には六本木の家賃25万円のマンション生活を公開していた。

  • TVにも出演していた
    TVにも出演していた
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事業用ヘリの維持管理費は自家用ヘリの10倍以上

   逮捕容疑は一昨年から無許可で4回、都内から静岡県のゴルフ場に8人を送迎し、およそ20万円を受け取っていた疑い。同社のSNSには「東京―御殿場土曜日で30分。車なら渋滞もあり2時間30分」などと書かれていた。同社の無許可営業については業界でも噂になっており、同業者は「東京のヘリポートではみんな無許可営業を認識していた。実態は『白タク』と話していた。通常なら東京―箱根間の輸送料金は30万~40万円が相場だが、それを彼らは10万円台で利用できると謳っていた」と話す。同社の元従業員は「社長さんや芸能人の利用があった。リムジンで東京へリポートまで送迎しているときに車検切れしていたなど、ルーズなところがあった」と告白している。

   これまでに、同社のヘリは事故も起こしていた。去年12月には静岡県の山林に墜落し、パイロットの男性が死亡。今年3月には長野県の田んぼに不時着し6人が重軽傷を負った。負傷者の1人は「無許可営業とは知らなかった。怒りが止まらない」と話していた。

   容疑者ら2人はこれまでに500回のフライトで7690万円を違法に売り上げていたとみられている。容疑者は容疑を認め「航空事業の許可を受けるには敷居が高かった」と供述している。

   元日本航空パイロットで航空評論家の小林宏之氏は「整備規程とか運航規程とか安全を担保するためにいろいろな規定がある。手を抜いている可能性はある」と話した。警視庁によると事業用ヘリの維持管理費は自家用ヘリの10倍以上かかるという。

(バルバス)

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