「こちらはイギリス型の変異ウイルスに感染し、先月退院した俳優でタレントの石井正則さんです。急激な症状の悪化に気が付きにくいという変異ウイルスを、『あさチャン!』に語ってくれました」と日比麻音子アナ。映像は、石井さん(48)の公式You Tubeで、石井さん自らが闘病生活を撮影したものだ。
石井さんは4月24日(2021年)に陽性が判明し、10日間の自宅療養の後、13日間にわたり入院生活をしていた。医師からは「イギリス型の変異ウイルスだ」と告げられたという。
「誰かに伝える体力や判断力も奪われてしまう」
きのう(6月7日)東京では235人、全国では1277人の新たな感染者を確認。厚労省が発表した最新のスクリーニング検査によると、イギリス型変異ウイルスは全国の感染者の84%に達し、従来型からほぼ置き換わったと推定されている。
石井さんは「あさチャン!」の取材に対し、「若くて基礎疾患もないのだけれど、(急激に)肺炎で肺が真っ白になるっていう。『(変異ウイルスの)典型的なタイプです』と言われました」などと、その体験を語った。
石井さんがまず、苦しめられたのは1日の間に起こる体温のアップダウン。4月27日に撮影したYou Tubeの映像でも、午前6時51分には「38.2度でした」、午前10時40分には「36.9度です」、午後0時51分には「また38.1度まで上がりました。弱りました」と報告していた。
5月に入るとわずか1日で激しいせきや息切れの症状が。しかし石井さんには悪化しているという自覚はなかったという。症状が長期化し、冷静な自己判断も出来なくなっていた自宅療養10日目、石井さんを救ったのは、事務所から借りていたパルスオキシメーター。5月3日に血中酸素濃度を測ったところ、86%まで下がっていた(正常値は96~99%)ため、保健所に伝えたところ即入院が決まったのだ。診断の結果、重度の肺炎を起こしていたという。
「客観視してくれる、数値として出してくれる機械が大事なんだな、と本当に思いました。借りてなかったらと考えると本当に怖いです」と、石井さんは取材の中で振り返った。
司会の夏目三久「石井さんによりますと、変異ウイルスの恐ろしさというのは一気に症状が悪化するとことだけでなく、それを誰かに伝える体力や判断力も奪われてしまうことだということです。感染者は減少傾向にはありますが、感染対策を緩めることなく続けてほしい。正しく恐れましょう。このことを伝えたいのだと今回取材に応じてくださいました」
(ピノコ)