五輪盛り上がったら国民は後手対応忘れる? 玉川徹、政府の「期待」を推測

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   昨日7日(2021年6月)の参議院決算委員会で、立憲民主党の福山哲郎幹事長から五輪開催の判断基準について質問された菅義偉総理は「国民の命と健康を守るのが責任。守れなければやらない」と五輪中止の可能性に踏み込んだともとれる答弁をした。

   しかし、具体的な基準を問われると、「国民の健康と命を守ることが大前提、そのことが私にとっては基準」と曖昧な答弁を繰り返した。丸川珠代・五輪担当大臣からも「人流シミュレーションで医療の負荷を見ていきたい」「相手もあることで期限を申し上げる状況にない」と基準について具体的な答弁はない。

   「分科会に開催条件を諮るべきでは」と迫る福山幹事長に対し、西村康稔・経済再生大臣は「分科会は感染状況に対応するところ」と答弁。

   中止についても菅総理は「私は(五輪の)主催者ではない。東京都、組織委員会、JOC、JPC、IOCが最終決定する。私自身は国民の安心安全を守る使命がある」と、同じような答弁を繰り返した。

  • 菅首相は「安心安全」を強調
    菅首相は「安心安全」を強調
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菊間千乃「一人でも多くの専門家の意見を聞いたほうが...」

   菊間千乃(弁護士)「安全は状態、安心は気持ち。安心の醸成には科学的根拠に基づいた情報開示が必要だが答えられなかった。基準は作ってしまうと、満たなかった場合に『開催しない』という決断をしなければいけない。オリンピックありきで進んでいるので出せないのではないか」

   司会の羽鳥慎一「引っかかると開催できなくなるから数字出せないんでしょうね。尾身さんにも相談しないんだろうな」

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「かつての日本は、戦はやってみないとわからないと突っ込んでいったが、政府は目をつぶって突っ込んでいくんでしょうね。五輪が盛り上がったら、国民がこれまでの後手後手の対応を忘れて、選挙で投票してくれると思っているんですかね」

   尾身会長らは、政府に対してパブリックビューイングの中止や移動制限、感染状況に応じた開催中止などの提言を出すとみられているが、今後どうなるのか。

   菊間千乃「分科会の提言を公式に受け取らない意向というのがまず驚き。感染拡大した場合は政治の責任になるので、一人でも多くの専門家の意見を聞いたほうがいいんじゃないか。世界中の専門家も五輪開催できるか注目している。世界的な枠組みで叡智を結集する方向付けはできないか」

   玉川徹「分科会はステージ4の場合、中止など踏み込んだところを出してくると予想している。忖度なく出してきたら、採用するかどうか政府の責任。アメリカではファウチさんがトランプ大統領の横で大統領を否定するようなことも言っていたが、発言が一貫していて評価が下がることはなかった。尾身会長たちが五輪に対してどのような態度をとったのか、専門家として合理的なリスク提言をしたか、今後専門家の中で問われることになる」

(みっちゃん)

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