MCの夏目三久が「若者世代へのワクチン優先接種が進んでいます」と4日(2021年6月)に紹介したのは、東京・新宿区が打ち出した59歳以下の集団接種の進め方について。
吉住健一区長は2日の会見で「7月の前半に20代30代の方には集団接種の予約に入っていただく。外に働きに出ている活発な人が家庭内にウイルスを持ち帰ることを抑えないとならないと考えていた」と説明した。吉住区長によると、40代50代などはかかりつけ医などで、20代30代の方は区の施設などで接種する予定だという。
岡山・総社市の片岡聡一市長は3日の会見で「9月末日までに市民全体の7割が接種を完了したという集団免疫の社会構造を作りたい」というビジョンを発表し、6月7日にも12歳以上を対象とした予約券を発送し、小中学生には7月にも学校での一斉接種を行うと話した。
男女差、接種間隔でも違いが
そんななか千葉大学病院は6月3日、ワクチンの効果などを調べるために設置した「コロナワクチンセンター」の最初の大規模調査の結果を発表。同病院がファイザー社製のワクチンを2回接種した職員1774人の血液を調べたところ、99.9%の人に十分なレベルの抗体を確認した。抗体の量については「ある特徴」があることが明らかになった。
夏目は「男女で比較すると、女性のほうが抗体の量が多かったようです」と紹介。
同研究ではほかに、年齢別、1回目と2回目の接種間隔の長さ、飲酒との関連についても調査している。
まず年齢別では、若い人ほど抗体の量が多く作られる可能性があるという。国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授は「これは若いほうが免疫反応が強いため。インフルエンザなど、他のワクチンでも同様の傾向がみられる」と解説。
また接種期間については、最適とされる3週間より短かった人より、長かった人のほうが抗体の量が多かった。松本主任教授は「3週間より多少遅れても抗体はしっかりできる。慌てる必要はない」。ただし、6週間あけると鈍る可能性があるという。
そして飲酒について。毎日飲む人とまったく飲まない人と比べると、毎日飲む人のほうが抗体量は少なかった。これには夏目も苦笑いして「やはり、そういう傾向があったわけですね」とコメント。松本主任教授は「飲みすぎは肝臓を弱め免疫も低下させる。抗体の上がり方が鈍る可能性がある」と指摘した。
夏目は「健康のため、お酒は適量ということですね」とまとめた。
(バルバス)