身代金の支払い平均、1億円強 あさチャン!が伝えた「サイバー攻撃」実態

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   MCの夏目三久が「まずはこれを見てください」と紹介した映像は、日本がどの国からサイバー攻撃を受けているかリアルタイムで検知しているもの。

   なんと、日本は世界のあらゆる国から1日当たり1600万回ものサイバー攻撃を受けているという。サイバー攻撃の中でも、ウイルスソフトを使って企業のシステムを停止させ、その解除と引き換えに身代金を要求する「ランサムウェア」というサイバー攻撃は今、世界で問題になっている。

   きのう2日(2021年6月)、富士フイルムはランサムウェア攻撃があった可能性を認識したため、一部ネットワークを遮断していると発表した。今、世界ではランサムウェアの攻撃により国民生活に影響を及ぼす事態が相次いでいる。

  • 「今後は個人の端末も侵入の入り口に」指摘も(写真はイメージ)
    「今後は個人の端末も侵入の入り口に」指摘も(写真はイメージ)
  • 「今後は個人の端末も侵入の入り口に」指摘も(写真はイメージ)

専門家「いつ被害が起きてもおかしくないと考えるのが妥当だ」

   米国ホワイトハウス副報道官は「身代金の要求はロシアに拠点を置くと思われる犯罪組織からのもの」と発表。ロシアの犯罪組織からサイバー攻撃を受けたのは、ブラジル最大の食肉加工会社「JBS」。この影響で、同社が米国とオーストラリアに所有する全施設が操業を停止する事態となった。

   米国では5月にも、パイプライン大手の「コロニアル」がサイバー攻撃を受け、全長8800キロに及ぶパイプラインが一時全面停止。ガソリンスタンドの給油機には「サービス停止中」の貼り紙が張られ、ガソリンスタンドには長い車列ができた。同社は5億5000万円の身代金を支払い、操業は再開された。この影響で、原油価格は上昇し、日本ではガソリンが値上がりする事態にもなった。

   こうしたランサムウェアによる犯罪組織の手口は、偽メールや偽サイトから誘導したり、企業のネットワークシステムに侵入したりしてウイルスを仕込むところから始まる。ウイルスが仕込まれたファイルを誤って開くと感染し、システムが停止してしまう。犯罪組織はデータ暗号の解除と引き換えに身代金を要求するというもの。日本企業もこの手口の被害に遭ってきた。

   アメリカの調査会社「クラウドストライク」の調査に回答した日本企業の32%が身代金を支払った経験があり、その身代金の平均額は1億2300万円だったという。

   サイバーセキュリティクラウドの渡辺洋司代表取締役CTOは「事業の継続性や収益性というところにリスクを感じて公開しない判断をする会社もある。見えていない被害はすごく多いはず」と話す。さらに、「コロナ禍でリモートワークが増え、ウイルスの侵入経路も増えた。今後は個人の端末も侵入の入り口になるので、いつ被害が起きてもおかしくないと考えるのが妥当だ」と語った。

   怖い世の中になったものだ。

(バルバス)

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