全仏オープンテニスで試合後の会見拒否が波紋を呼んでいる大坂なおみ選手(23)が、今朝(2021年6月1日)未明(日本時間)に大会の棄権を表明した。
5月30日に行われた1回戦でルーマニアのパトリチア・マリア・ツィグ選手にストレート勝ちした大坂選手は、試合後30分以内に義務付けられている記者会見を拒否。主催者側から約165万円の罰金を科されるとともに、失格や今後の四大大会出場停止の可能性も通達されていた。
こうした処分に対し大坂選手は今朝未明、大会を棄権するとともに「2018年全米OP以降うつ病に悩まされてきました。ヘッドホンをつけているのは人に対する不安を感じないようにするためです。会見に参加することにとてもストレスを感じます」と自身のうつ病を告白した。
玉川徹「変わって行くべきじゃないか」
羽鳥慎一は
「会見というシステムに対する疑問を呈したのかなと思ったのですが、うつという告白がありました」
と指摘。
片田珠美(精神科医)「かなりプレッシャーがあると思いますし、不安のコントロールは病気でない方より大変。人前で自然に話すことができず、不安と緊張が強くなる。うつ病の症状や意欲低下や集中力低下で、会見拒否というやむをえない決断をされたのでは。バッシングによる気持ちの落ち込みが懸念されるので、復帰には3カ月、半年はかかると思う」
沢松奈生子(元テニスプレイヤー)「事実を知って全てが符合した。ヘッドホンはよほど音楽が好きなのかと思っていた。うつ病と戦うという大坂さんの目線でみると全然変わってくる」
小林信也(スポーツライター)「今回会見拒否ということでメッセージ発表したが、前回のブラックライヴズマターと違って、みなさんの支持を得る形ではなく、まったく違う形になった」
菊間千乃(弁護士)「チームの人は知っていたはず。なぜ彼女が矢面に立って発信してしまったのか。マネジメント会社とか、何か方策があったんじゃないか」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「今までわがままで言ってるんじゃないかと受け止めていた人も多かったが、彼女は切実な問題をかかえていた。会見がセットという四角四面のあり方もどうなんだろうと思う」
小林信也「大体の選手は本気で答えずあしらう。大坂さんは誠実に対応しようとしていたと感じる」
沢松奈生子「ゴルフは囲み取材、野球やサッカーはミックスゾーン取材だが、グランドスラムの記者会見場は舞台のような形でセットされていて、自分1人しか座れず孤立無援。勝っているときは晴れ舞台だが、負けたときは晒し者になる」
小林信也「僕はテニスはシステマティックだと考えています。囲み取材は延々捕まって、辛辣な質問もあるが、テニスは会見で質問に答えればそれ以上立ち入れない」
玉川徹「メンタルな部分を考慮に入れていなかったということが問題提起の本質。ケガや発熱は休んで当然だが、メンタルな部分は怠けているとみられていた。それが変わってきている。変わって行くべきじゃないか」
(みっちゃん)