吉沢亮主演のNHK大河ドラマ「青天を衝け」第16回が5月30日放送され、渋沢栄一(吉沢亮)の恩人である平岡円四郎(堤真一)が水戸藩士に暗殺された。ネット上では「悲しい」「いくら史実とはいえ、もっと生かしてあげたかった」といった号泣の渦が巻き起こった。
「だから渋沢、おめえはな、ありのまま生き抜け!」
物語は、栄一(吉沢)と喜作(高良健吾)が円四郎に命ぜられ、一橋家の兵と家臣を募るべく関東に出向くことになる。関東に出向く前、円四郎はこう声をかけた。「元は武士じゃねぇってことも忘れんなよ。無理に死ぬのを生業(なりわい)にすることはねぇってことさ。この先の日の本や御公儀はもう武張(ぶば)った石頭だけじゃ成り立たねぇのかもしれねぇ」「だから渋沢、おめえはな、ありのまま生き抜け。必ずだ、いいな」。それが円四郎から聞いた最後の言葉となった。
京都では土方歳三(町田啓太)ら新選組が池田屋を襲撃する事件が発生。攘夷派志士の怒りは、禁裏御守衛総督の徳川慶喜(草彅剛)と側近の円四郎に向かっていくことになる。そして、円四郎は水戸藩士に暗殺される。その亡骸に慶喜は号泣するのだった。
ネット上ではこんな悲しみの声があふれている。
「死にたくねえ。血塗られた手を雨打つ空に伸ばして慟哭する平岡の無念がドクドクと響いた。激動の時代早世する英才、ほんとうに悔しかっただろうなと思う。そして慶喜のあの号泣。耐えがたい喪失感。こちらも涙腺決壊した」
「飛び散った血潮が哀しかった。今までの大河は切り合いシーンも激しい動きだけで、あまり血を見せなかったが、今日の平岡襲撃シーンは血潮が派手に飛び散り、賛否両論はあるだろうが、平岡の死が余計に無惨で哀しく見え、私は演出としてとても良かったと思う」