テニスの大坂なおみ選手は、あさって30日(2021年5月)に開幕する全仏オープンでは、「勝っても負けても試合後の記者会見には一切応じない」と表明した。いままで何度も繰り返された同じ質問を受けたり、疑念が浮かぶような質問をされたりするなど、「私を疑う人たちに自分をさらすつもりはありません」というのが理由だ。悪意を持った質問に答えるのは、もうウンザリというわけである。
元プロのテニスプレーヤー・杉山愛さんは「スッキリ」に、こう話す。「海外のプレスの質問というのは、相当きついですからね。負けて、だれとも口を聞きたくないという時もありますが、対応しなければならない」
「気持ちわかる」「ファンに支えられている立場」
2月(2021年)の全豪オープン準決勝で敗れたセリーナ・ウィリアムズは試合後の会見で、「これで引退なんじゃないかと言う人もいますが」「ミスが多かった原因は」と厳しい質問をされて、涙を浮かべて立ち去ってしまった。
グランドスラム・ルールブックでは、試合終了後30分以内に会見に出席しなければいけないと定めていて、理由なく出席しないと罰金2万ドル(約220万円)と定めている。大坂はこの罰金覚悟で、会見を拒否するというのだ。
海外のプレーヤーからは、「なおみの発言は素晴らしい」と賛同する声と、「メディアを通してプレーを見て下さる方がいっぱいいる。会見でしっかり対応すべきで、罰金が払えないプレーヤーは多い」と批判もある。
ナヲ(ロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」ドラマー)「負けた時に、30分以内に質問に答えなければいけないというのはねえ。大坂さんの気持ちはわかりますよ」
菊地幸夫(弁護士)「でも、試合や選手のことをメディアを通して知りたいというファンに支えられているという立場でもありますからねえ」
大会を支えているのはスポンサー企業だが、その企業は顧客によって成り立ち、顧客はメディアの向こうにいるファンということだから、ファンサービスはスポンサーサービスでもあるわけだ。同じ選手たちが、大坂の会見拒否を全面的に支持しないのには、そんな事情もあるのだろう。ただ、自分たちはテニスファンに代わって質問しているのだ、という自覚がある記者ばかりではない。
司会の加藤浩次も「選手をリスペクトしている記者の質問を聞きたい」というが、意地悪な質問をかわすのもプロなのではないかな。