きょう28日(2021年5月)夜、菅義偉首相は9都道府県に発出中の緊急事態宣言が6月20日まで再延長されることを会見で発表する予定だ。また5県に出されているまん延防止等重点措置も同じく6月20日まで再延長される見通しとなっている。東京オリパラ、ワクチン接種、変異ウイルス拡大などの課題が山積するなか、政府は再延長に舵を切ったようだ。
菅首相は5月27日夕、西村康稔・経済再生担当相、田村憲久・厚生労働相らと意見交換したあと、記者会見し「東京や大阪などでは新規感染者は減少傾向にあるが、全体として予断を許さない状況だ」と語った。その後の記者との質疑応答のやり取りが話題になっている。
「(そういう)仕組みになっており、それを繰り返さざるをえない」
MCの谷原章介は「首相が質疑応答で『ある言葉』を繰り返した」と紹介した。その言葉とは「専門家に意見を伺ったうえで判断したい」だ。3分強の質疑応答で、解除の時期について問われても、再延長への責任問題について問われても、菅首相はこの言葉を、なんと7回も繰り返したからだ。
街の人も違和感をもったようで、「慎重に言葉を選んでいるのだろうが...」「総理の言葉にはリーダーシップが感じられない」「ずっと同じこと繰り返してばかりで、大丈夫なのかなと思った」等々の声が聞かれた。
谷原は「総理はやはり判で押したような答えでしたね。自分でも笑ってしまっている様子も見えた」とコメントし、永島優美アナも「苛立っている様子でもあった」と感想を述べる。
政治ジャーナリストの田崎史郎は「2週間前に最初の延長を決めた時には、専門家の集まりで結論がひっくり返ったことがあったんです。だから、専門家の意見を伺うって言うのが仕組みになっており、それを繰り返さざるをえない。また今日夜には総理が記者会見されることになっており、そこできちんと言うからということで、この時点ではまだ詳しくは話せないというなんです」と説明した。
谷原は再び「専門家にうかがうと繰り返したが、なんとなく人間味を感じた」と言い、「イニシアチブは分科会にあり、総理は自分の意思では決められないということですね」とコメントした。