企業の健診でワクチン、はアリ? 賛成派VS不安あり派

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   「高齢者以外にはどう広げていくのでしょうか。接種のスピードを加速させたい、政府の次の一手も見えてきました」とMCの谷原章介が25日(2021年5月)に伝えたのは、健康診断での集団接種の話題だ。政府は、自治体による一般接種よりも一部先行することも視野に、企業の健康診断に合わせた従業員へのワクチン接種を検討しているという。

   昭和大学医学部客員教授の二木芳人医師は「企業の健診は、すごい勢いで流れ作業で2~3日でやってしまうもの。年に1回のものですから、その前に社員の人数分のワクチンを一気に準備しないと意味がなくなってしまいます。あらかじめワクチンに関するアンケートも取らないといけないでしょう」と、この案についての課題を指摘する。

  • ワクチン接種のスピードアップが課題となっている
    ワクチン接種のスピードアップが課題となっている
  • ワクチン接種のスピードアップが課題となっている

社会防衛か個人防衛か

   スタジオでは、ワクチンを打ったか打っていないかで起こり得る差別についても話題になった。番組が934人から回答を得たアンケートでは、「企業の健康診断に合わせた接種」に75%が賛成するなど、スピードアップに好意的な意見が多い反面、一部からは「対人関係に影響があるかもしれない」「受けないと悪者みたいに思われそう」「受けたくない人も受けないといけない雰囲気になりそう」などという不安の声も上がった。

   日本弁護士連合会の川上詩朗弁護士によると、職場でのワクチン接種差別の問題は医療従事者や介護職員の中にもあるという。相談内容は「接種を受けなければ辞めてもらうと言われた」「接種を受けたかどうか名前を公表された」などだ。

   デービッド・アトキンソン(実業家)「海外の場合は、他人のため、コミュニティーのためにワクチンを接種するようにかなり強く言われる。社会全体を守るための責任としてです。もちろんプレッシャーはありますが、海外ではこれを差別とは言わない」

   二木医師「欧米ではワクチンは社会防衛で、欠くべからざるものという意識があります。日本の場合はまだ個人防衛という意識なんですよね。そういうバックグラウンドがあるから今回もワクチン入手が遅れました。もちろん、ワクチンを打つのは義務ではありませんから差別はいけません。ただ、危険なウイルス感染症がたくさんやってくる病院の中では、できるだけワクチン接種しようと意識を高めています」

(ピノコ)

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