菅首相ブレーンも言い出した「日本は五輪開催国として失格」ついに始まった菅降ろし!閣僚は爆発寸前――ほか8編

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   けさ21日(2021年5月)、ワクチン接種の予約をネットでしてみた。ものの2分で、知人の医者がやっている個人病院の予約が取れた。接種日は来月初め。ファイザー社のワクチンである。大規模な接種会場はモデルナを使うようだが、私は正直、選択肢がそれしかないなら、しばらく待とうと思っていた。

   モデルナやアストラゼネカのワクチンが日本で特例承認されたのは、きょうの夕方である。菅首相が大号令をかけて、7月中に高齢者へのワクチン接種を終わらせるといったため、日本ではまだ未承認のモデルナ製ワクチンを大量に輸入したのである。治験を十分にやったのだろうか。まさか、高齢者をモルモット扱いして、見切り発車したのではあるまいな。

   コロナワクチンは、遺伝子に作用するこれまでにないタイプだという。素人考えだが、欧米人には有効でも、日本人がもっているという「ファクターX」にはどれぐらい効くのだろうか。深刻な副反応が出る率は? 夜店の叩き売りじゃあるまいし、何でもいいから1日100万回打てという菅首相の口から出まかせに、日本人の多くが心の底では不安に思っているはずである。

   さて、沖縄に緊急事態宣言が発令され、東京や大阪なども宣言が延長されそうだという。「いい加減にしてくれよ、菅さん」。これが私の率直な思いだ。安倍政権も菅政権も、コロナ感染拡大をどう阻止するのか、そのために政府はどのような手を打たなくてはいけないのかを全く示すことができず、行きあたりばったり、思い付きだけで緊急事態宣言を出し、それを小刻みに延長するしか能のない無為無策、デタラメな政権である。

   週刊文春によれば、これまで菅首相のいいなりになってきた側近たちからも、あからさまな菅批判が次々に飛び出しているという。先の1日100万回接種に田村憲久厚労相は反対し、全国の自治体を取り仕切る武田良太総務相は「できっこないことを、何回も呼び出されてやらされている」と不満を漏らしたという。

   西村康稔担当相は、北海道に緊急事態宣言を出すことを渋っていた菅に「専門家は納得しない」と食い下がり、岡山、広島を含めた宣言発令が決まったそうだ。さらに波紋を呼んだのが、菅首相が東京や大阪に大規模接種会場を開設して、自衛隊の医務官や看護官の派遣を決定してしまったことだった。岸信夫防衛相は「事前に何も聞いていない」と不満を口にしたという。

   批判は、菅が頼りにするブレーンからも出ている。観光立国政策を担っているデービッド・アトキンスも週刊文春に、「今の日本は、世界から見ると『本当に大丈夫なのか?』という状態です。(中略)日本はコロナに関するデータをあまりにも公表していないので、諸外国の不信を招いています。(中略)ワクチン接種も進んでいません」と語り、「私は、五輪開催国として失格だと思います」とまでいい切っている。

   まさに菅政権崩壊前夜だが、内閣支持率のあまりの低さに、菅を降ろして安倍晋三を3度首相に据えようという"陰謀"が自民党内にあるとメディアが騒いでいる。菅も嫌だが、安倍はもっと嫌だ。日本人はそこまでバカだとは思いたくない。

コロナ禍なんて知ったこっちゃない!オリンピック貴族たちの湯水のごとき浪費「1泊300万円のスイート」「飛行機、タクシーはチャーター」

   何度でも繰り返していうが、菅首相がコロナ対策を万全にできないのは、何が何でも東京五輪を開催したいからである。そのために、日本側が中止といい出せば、莫大な違約金をIOCに払わなければならないといっているが、週刊文春がファクトチェックをしている。元東京都職員として五輪誘致に関わった鈴木友幸国士舘大客員教授がいうには、開催を返上した場合の損害賠償請求は、前例がないため分からない。オリンピック憲章や開催都市契約を読み直しても、それについては書かれていないという。

   昨年延期されたときは、大会中止保険に入っていたので、500億円が保険から出たが、その後は、保険料が莫大なので入っていないと元JOC参事の春日良一がいっている。春日は「損害賠償を起こされるか否かはイチかバチか」だというが、世界中がコロナ禍で苦しんでいるのだから、今は戦時中と同じであるはずだ。感染が止まらないことを理由に五輪を中止して、IOC側が損害賠償だといい出せば、世界中から批判を浴びるのは彼らであることは間違いない。中止しようじゃないか、菅さん。

   東京五輪が中止されても、これまでナイヤガラの滝のように注ぎ込んできた費用はさまざまな名目を付けてわれわれの懐から盗まれることは容易に想像できる。ハラが立つのは、IOCやJOCの五輪貴族たちが、チャーター便で札幌へ視察に行ったり、聖火リレーのランナーの健康チェックシートを確認する程度のために、タクシーを丸1日雇って何とも思わないことである。

   週刊ポストによれば、東京五輪が開催されれば、バッハIOC会長や各競技団体の幹部たちのために、「The Okura Tokyo」など4つの超高級ホテルを全室リザーブしてあるそうだが、1泊300万円のスイートに泊まっても、IOC側の負担は1泊400ドルまでで、後は組織委が負担することになっているという。また、感染防止のために、選手たちは当然だが、大会関係者の移動まで「新幹線一車両貸し切り」「航空機はチャーター便」だそうだ。

   日本の組織委の幹部たちの待遇も破格だという。常勤役員の報酬は月額200万円にプラス交通費、通勤費、旅費、宿泊費などの経費が支給されているそうだ。これでは「五輪中止」などといい出すわけはない。

毎日発表の「新型コロナ感染者数」信じちゃいけないカラクリ―検査日バラバラの3日分を合計

   毎日、コロナ感染者数が発表されるが、あれはいったいいつの日の数字なのだろうとずっと疑問に思っていた。それを週刊ポストが解いてくれた。東京都福祉保健局の担当者がこういっている。「検査を実施した日から都に発生届が提出されるまでには2~3日かかるケースが多い。たとえば"今日は600人"と発表されたとすると、そのうち『2日前』に検査を受けた人が4~5割で最も多く、『前日』と『3日前』に検査を受けた人はそれぞれ2~3割です」

   すると、前日、2日前、3日前を足した数字ってことか。しかも、都道府県ごとに「集計」「発表」のルールが違うというのである。東京では前日朝9時から当日朝9時までの24時間の発生届を取りまとめて15時に発表するが、大阪では前日24時から当日の0時までの24時間の感染者数を17時に公表しているそうである。

   月曜日の新規感染の数が少ないのは、医療機関や保健所は基本的に土、日休みだからで、東京都で木曜日に感染者が多いのは、週明けに検査を受ける人が多いからだそうだ。

疑わしきは罰せずの2つの事件――紀州のドンファン殺害は『印象捜査』、ALS安楽死の医師を連続殺人犯呼ばわりの違和感

   事件ものを2本。フライデーは、紀州のドン・ファン殺人の容疑で逮捕された須藤早貴被告の裁判の危うさについて報じている。検察は彼女を逮捕直後から、殺されたと思われる野崎幸助の関係者を次々に呼び出し、聴取を行っているという。実兄の豊吉は80歳を超える高齢者だが、聴取は2時間近くに及んだという。だが、聞かれたのは、「彼女の性格とか私が受けた印象」だったそうだ。野崎の実妹や元妻も呼び出されたそうだが、やはり聞かれたのは早貴の印象だけだったという。

   「検察としては、来る裁判員裁判に向けて早貴被告の印象を固めたいんでしょう。殺害の直接証拠がないというのはどうやら事実のようです」(全国紙検察担当記者)。犯行が可能な時間に自宅にいたのが彼女だけだという「状況証拠」だけで公判を維持するために、裁判員に悪印象を与える調書をつくろうと考えているようだというのだが、もしそうだとしたら、何のために3年近くも捜査を行ってきたのか。

   週刊誌も、野崎社長は早貴と別れたがっていた、手切れ金は30万円だといわれて、早貴が切れたなどと、今更事を挙って報じている。動機は間違いなくあるが、だからといって、みんながみんな人を殺すわけではない。疑わしきは罰せずという基本に立ち返れば、無罪の可能性が高いと思う。

   こちらは父親を母親、友人と殺したという疑惑である。5月12日、京都府警は医師の山本直樹容疑者と大久保愉一容疑者、さらに山本の母親・淳子容疑者を逮捕した。山本と大久保は、2019年11月に、難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)の女性に薬物を投与して、安楽死させた嘱託殺人罪で逮捕・起訴され、公判を待つ身である。

   週刊文春、週新潮ともに、衰弱している父親に主治医が胃ろうの処置を取ろうとしたところ、山本が「長生きさせてどうする」と拒否し、父親を退院させて、その日に殺したと報じている。

   私は、ALS患者の女性を安楽死させたのと同様、父親を苦しませずに安楽死させたので、一般的な殺人事件とは分けて考えるべきではないかと思っている。私の父親は弱ってきても、飯だけは自分でつくり、あちこちこぼしながら食べていた。何度も誤嚥性肺炎を起こしたため仕方なく入院させた。担当の若い医者は、何度も「胃ろうをやりましょう」といってきたが断った。老いた父には食べることしか楽しみがなかったからだ。病院は胃ろうをして、早く病院から出したかったのだ。

   ついに胃ろうを付けることに同意してしまった。すると父親はみるみる元気を失い、寝たきりになって、3か月後に亡くなってしまった。今でも、あのとき胃ろうにしなければ、もう少し元気でいられたのにと後悔している。

   山本がいったのとは少し違うと思うが、胃ろうで植物人間のように生きていくならという思いがあったのではないか。だから殺していいとはいわないが、ALS患者を殺した犯人が父親も殺していたと、連続殺人魔のように非難するのではなく、安楽死について真剣に考えるきっかけにしなくてはいけないと思う。

眞子さま&圭の結婚問題 11月半ばに決着? 愛子さま様の誕生日に泥は塗れないと......

   最後に眞子&圭のお話。週刊新潮によれば、秋篠宮眞子さんと小室圭の結婚問題が、安定的な皇位継承の確保などの課題を論じる「有識者会議」に少なからぬ影響を与えているというのである。<「女系天皇の議論においても小室さんの存在はネックとなります。(中略)いったん制度が定まってしまうと、この先"小室さん的な男性"が女性皇族に接近してこないとも限らない。結婚によって皇室内に入り込めば、皇統はその男性へと移ってしまうおそれがある」(皇室ジャーナリスト)>

   大問題に発展したものだが、2人の結婚問題が11月半ばまでに解決するという見方には説得力がある。愛子さんの誕生日が12月1日。その前日が秋篠宮の誕生日だから、この問題が決着していないと、秋篠宮の発言次第では、また炎上しかねない。それでは愛子さんの誕生日に泥を塗ることになるからというのである。どちらにしても、眞子&圭の誕生日までには何らかの結論が出るのは間違いないようだ。(文中一部敬称略)

【絶対当たらない馬券術】三歳牝馬の祭典「オークス」白馬の女王ソダシに絡むのはアカイトリノムスメ

   今週は三歳牝馬の祭典「オークス」。出てくれば本命にしようと思っていたサトノレイナスがダービーに回るので、そっちで本命にしようと思っている。白馬の女王ソダシには楽になった。連軸はこの馬で不動だろう。桜花賞で本命にしたアカイトリノムスメにルメールを配してきた。ソダシをマークして直線早めに追ってくるだろうが2着までか。逆転があればデムーロを乗せてきた末の切れるユーバーレーベンではないか。

   というわけで◎ソダシ、○はアカイトリノムスメ、▲はユーバーレーベン。△は雨で面白いスルーセブンシーズ、タガノパッション、クールキャット、ファインルージュ、アールドヴィーヴル、大外のステラリアは切る。GOODLUCK!

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

姉妹サイト