東京都のきのう20日(2021年5月)の新型コロナウイルス新規感染の確認者数は843人。1週間ごとの感染者数は前週比で75.4%に下がっているが、感染者数は依然として高い数値で下げ止まっている状態。東京都のモニタリング会議では、「3波の時のほうが感染者数は多かったが、今回の4波のほうが感染抑制までの時間が長い」「変異株に置き換わっている」「繁華街の人出は増加している」などの意見が出されたという。
20日の夜も、雨にもかかわらず渋谷周辺では路上飲みする若者が多数見受けられた。指導員が見回り、路上飲みの若者に解散を呼び掛けてはいたが、それでも次々と路上飲みの若者たちが集まってくる。
繁華街での滞留人口はゴールデンウイーク明けから増えている。1月の緊急事態宣言時には、滞留人口はぐっと減り、その2週間後には感染者数も減少してきた。しかし、今回は緊急事態宣言を発出したにもかかわらず、いまだにその兆しが見えない。
感染者数を減らすには?
21日の「めざまし8」で、お笑い芸人のカズレーザーは「人流の抑制はできている。でも感染抑制との相関が強くないだけ。人流を抑制しても感染を減らす効果はあまりないと分かっているのにやったということ」と指摘。京都大学の西浦博教授は「今月末までにステージ2というのは到底難しい」という見解を示し、日本医師会の猪口正孝副会長は「検査数が下がっている」と話している。
MCの谷原章介は「みんなが感染者数が収まると思っていない状況」とコメント。
コラムニストの川崎環は「人流抑制には成功しても、これ以上感染者数が下がらないことを実感している。変異株が増えているため、ここがボトムラインになっているのだろう。日本はここまで諸外国と比べても低水準に抑えてきた。その努力もワクチンで終わると思っていた。オリンピックまでにはもう100%接種が終わってると思っていたのに。これは失政ですよ。その影響を受けているのが私たち。また緊急事態宣言が延長されて貧乏くじを引くことになる。フラストレーションがたまってます」と怒りのコメント。
感染者数を減らすにはどうすべきか、昭和大学医学部の二木芳人客員教授は「飲食店など現場の感染対策の徹底しかない」と言い、インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は「人流抑制をさらに強化し、全国に緊急事態宣言を出したほうがいい」と言う。
二木教授はスタジオで「人流抑制には限界が見えているが、東京はよくやっていると思う。大阪の状況を見て早めに緊急事態宣言を出したおかげで感染者数は抑制できている。ただ、このまま続けてもステージ2は7月になる。検査数を増やすとか、飲食店の経営のために対策ができている店をチェックして客を入れるなどの対策が必要」と補足した。
フジテレビ解説委員の風間晋は「私は人流抑制は限界に来たという考えに疑問がある。路上飲みをなんとかするなど、まだやってない方法はある。ニューヨークでは平時でも公共の場での飲酒は禁止。今のザルみたいな状況で限界だというのはどうかと思う」と指摘。
谷原は「たしかに人流は減っていない感覚がある。まだなにかできることがあるかもしれませんね」とコメントした。