「およそ2500万回分の供給量に対し、接種はおよそ98万回。ワクチンが供給されてもうまく接種まで流れていかないボトルネックがあります」と切り出す岩田絵里奈アナウンサー。
ワクチン接種のボトルネック解消には何が必要か、18日(2021年5月)のスッキリでは専門家の意見を聞いた。
「持続可能なことが大事」
菅義偉総理がかかげる目標接種数通りなら、16歳以上への2回接種を年内に完了できるはずだが、現在のペースでは打ち終わるまでに2年8カ月もかかる計算だ。東京と大阪では大規模接種センターが開設され、昨17日から予約をスタートしたが、予約はウェブサイトとLINEのみで、悪戦苦闘する高齢者も。さらに、架空の接種券番号や対象外の年齢を入力しても予約が完了してしまったり、本来予約が取れない日の予約も成立してしまったりといったトラブルも起きている。
海外をみると薬剤師が接種を行えるアメリカや、一般人がボランティアで接種するイギリスなど、幅広く打ち手を確保している。日本感染症学会指導医の松本哲哉医師は「打つ人、場所をどうやって確保するかが大事。予約サポートセンターを作り、若い人を雇って高齢者の代理で予約するなど、今の予約の仕組みもある程度変更していかないといけない」と語る。他にも「法律を変えて獣医師に接種協力を依頼する」(松本哲也・国際医療福祉大学教授)、「土日や夜間の会場だと昼間に働く医師、看護師、歯科医師が協力しやすい」(小坂健・東北大学教授)といった意見も。
神奈川県海老名市では打ち手を確保するため、歯科医の研修を行っているが、参加した歯科医は「こういう時期ですので、力になれたら」と語る。さらに、薬剤師がワクチン接種を行えるよう、国に署名を提出する動きも出ている。
司会の加藤浩次「年内に打ち終わるには単純計算で今のペースの4倍が必要」
峰宗太郎(医師・ウイルス研究者)「アメリカでは打ち手や会場を増やしてなりふり構わない形で1日400万回打っていた。駅やドラッグストアなどで予約なしで打てるシステムが有効だった」
佐藤昭裕(日本感染症学会専門医)「接種方法は自治体によってバラバラだが、今後どういうやり方が成功しているか出てくると思う。成功している自治体にならって業務を改善する。24時間の接種会場は高齢者が中心の今は必要ないと思うが、今後の準備は必要。会社の産業医、大学の担当医が打てるような仕組みもつくらないといけない。1カ月2カ月で終わる問題ではないので、持続可能なことが大事。接種できる職種を広げて分担しないと厳しい」
高橋真麻(フリーアナウンサー)「東京駅、新宿駅にあれば通勤通学の途中に打てて便利だが、日本で可能なのか」
(みっちゃん)