<テレビで読む グルメ・食事> 「坂上&指原のつぶれない店」(TBS系)は5月16日(2021年)の放送で、首都圏のJRや私鉄の駅構内に出店しているサンドイッチ店やパン屋、高級スーパーなど『駅ナカ』の人気店を特集した。
その1つ、早朝から大行列ができるおむすび専門店「おむすび権米衛」は現在、駅ナカだけで32店舗を展開し、年間総売り上げは31億円に達する。「コンビニに比べると1.5倍はあるボリューム感が最大の売り」だ。
「おむすびマスター」が技披露
おむすびはすべて、3カ月の研修を修了したおむすび職人が1つ1つ、素早く丁寧にむすんでいるという。番組では、そのふっくらとした『むすび方』やスピードがクローズアップされていたが、米そのものの品質へのこだわりも半端ではない。そこには、企業理念との関係があったのだ。
おむすび権米衛を運営する「株式会社イワイ」の岩井健次社長は、大手総合商社・住友商事でサウジアラビアとの取引を担当していた当時、砂漠の国サウジと緑豊かな日本の食糧自給率がほぼ同じだと知り、『日本人の主食である米の消費を増やして農地を守ろう』と、住友商事を辞めて1991年に起業。99年12月、JR山手線大崎駅の再開発エリア「大崎ニューシティ」で第1号店の出店にこぎつけた。
その企業理念に基づき、当初から厳選した米農家から再生産可能な一定価格で買い取っている。つまり、良質の米を安定的に生産してもらうために、あえて高値で買っているのだそうだ。会社の公式サイトによれば、現在扱っている米の産地と品種は以下の通り。
・メダカが泳ぐ自然農法『不耕起栽培』で育てた「コシヒカリ」・白神山地のふもとの村から湧き出る天然水で育てた「あきたこまち」・北の大地で育まれたほど良い粘りと甘みの「ゆめぴりか」(2014年~)・雪深い山間地で育てられ、昔ながらの天日干しで乾燥させた「ゆきむすび」(2015年~)・最上川の源流が流れる、寒暖の差が大きい盆地特有の気候で実った「つや姫」(2015年~)。
コーナーの最後に、『おむすびマスター』の称号を持つ職人がスタジオで生出演し、その技を披露。キッチリ130グラムのご飯を手づかみし、具材を入れ、成形して塩を振り、海苔を巻いて完成するまで、所要時間はわずか23秒。司会の坂上忍と指原莉乃をはじめ、ゲストの長嶋一茂や石原良純らも「そんなに早いの!」「きれい!」「すごいっ!」と驚いていた。