12年前の事件とみちお(竹野内豊) 複雑に絡み合う正義と利害
「イチケイのカラス」第7話(フジテレビ系5月17日月曜放送)

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   東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)の刑事裁判官・入間みちお(竹野内豊)が弁護士を辞め、裁判官に転身するきっかけとなった12年前の東丸電機殺人事件。研究部主任・仁科壮介(窪塚俊介)が、経営戦略部部長・布施元治(中野剛)から製造部門への異動を命じられたことでトラブルになり、布施を大型レンチで殴り殺したとして逮捕・起訴された。

   弁護人となった入間は、無実を主張する仁科の証言通り、国税庁OBでオメガ会計事務所所長・志摩総一郎(羽場裕一)が、事件現場から逃げ去ったことを突き止めた。

  • 「イチケイのカラス」(フジテレビ)の番組公式サイトより
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再審請求の行方は?

   入間は志摩の証人尋問を要請したが、裁判長だった日高亜紀(草刈民代)は「本件とは関連性が薄い」と決めつけて却下し、仁科に無期懲役の有罪判決を下した。当時は志摩と布施の接点が見つかっていなかったからだ。仁科は判決後も無実を主張し続けたが、獄中で自ら命を絶ってしまった。

   だが、ある窃盗事件をきっかけに、志摩が東丸電機に脱税を指南しており、そのことを布施が知っていた可能性が浮上した。志摩と布施には接点があったのだ。

   入間の同僚裁判官・坂間千鶴(黒木華)は、仁科の妹・由貴(臼田あさ美)を訪ね「真実を明らかにする方法がある」と再審請求するよう説得するが、断られてしまう。その後、入間の弁護士時代の同僚弁護士・青山瑞希(板谷由夏)も由貴を訪ねて再審請求することを勧める。すると、由貴は青山を弁護人として再審請求することを決意した。青山はさっそく記者会見を行い、通常は非公開で行われる再審請求の審理について公開で行うよう求めた。

   再審開始を認める判決を受け、東京地方検察庁の次長検事・中森雅和(矢島健一)は、再審開始決定に不服を申し立てることを決め、主任検事・城島怜治(升毅)らに即時抗告するよう命じた。だが、城島は「人が死んでるんだよ!もう一人のオレが『逃げるな』と言ってるんだ」と怒りを露わにして即時抗告を拒否する。

   実は、中森は12年前の殺人事件の公判を担当した検事だ。もしも再審裁判で仁科の無実が証明されれば、最高裁判事から初の女性最高裁長官への昇進が内定している日高とともに、冤罪事件を生んだ検事と裁判長という汚名を着せられるのは間違いない。中森は、利害が一致する日高に「登り詰めた階段でも、落ちるのは一瞬ですよ」と圧力をかける。

   「開かずの扉」と言われる再審請求の扉が開いたかに見えたが、その後も一難去ってまた一難。入間は立ちはだかる大きな壁をどう乗り越えるのか......。(よる9時放送)

(寒山)

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