日本医師会の中川俊男会長が4月20日(2021年)に、自身が後援会長を務める自民党参院議員の政治資金パーティーの発起人として参加していたことがわかり、きのう5月12日に会見した。中川会長は「心配をかけて申し訳ない。緩みは全くなかったが、時期が悪かったと思う」と事実を認め謝罪した。
これまで国民一人一人、政治家に対しても行動を変えるように何度も訴えてきた中川会長が参加したのは自民党の自見英子参議院議員のパーティーで、会場は都内のホテル宴会場。会費は2万円で、一部はオンライン参加だったものの、医師会幹部らを中心に約100人が参加し、朝8時から1時間ほど行われたと、文春オンラインが報じ、「めざまし8」も取り上げた。
写真を見て「疑問が見えてくる」
パーティーが行われた4月20日は、東京でまん延防止等重点措置が実施中で、3日後には緊急事態宣言の発令が決定するというタイミングだった。中川会長は「ホテル側と事前に協議し、ガイドラインに基づいて開催したもの。検温、手指消毒、マスク、距離への対策を講じ、食事の提供はなかった」と感染対策を行ったことを強調した。パーティーを主催した自見議員も陳謝した。
MCの谷原章介は、SNSに投稿されたパーティー会場の写真を見て「疑問が見えてくる」と指摘。750人収容できる会場で100人の参加者だけがいたという割に、写真に写る参加者の後ろ姿は互いの距離が近いように見える。アクリル板は見えない。
中川会長はパーティーの翌日の定例会見で「変異株の恐ろしさが十分に周知されていない。一部の方に慣れや緩みが出ている」と話していた。この日の東京都の感染者数は711人で、感染拡大が心配されているさなかだった。