きょう12日(2021年5月)のあさイチで「充填(てん)豆腐」が取り上げられた。
パックの中に水が入っていないもので、スーパーなどでも多数の商品が並んでいる。絹ごし豆腐だと思っている人が多そうだが、実は木綿でも絹ごしでもない「第3の豆腐」なのだ。
中川安奈アナウンサー「パックに絹と書いてあるから絹ごしと間違えがちなんですが、本当に別のもので、そもそも製法が違うんです。ただ、充填豆腐という名前になじみがない人が多いということで、絹のようななめらかな食感なのでパッケージに『絹』と付ける企業が多いんです」
「この加熱方法ができるのは...」
充填豆腐と他の豆腐との最大の違いは「日持ち」だ。絹ごし豆腐は一般的に2日から1週間ほどだが、充填豆腐は2週間から、ものによっては半年ももつ。
理由は製法にある。絹ごし豆腐は熱い豆乳ににがりを加えて固めるが、充填豆腐は冷たい材料をパックに入れてふたをしてから高温で加熱するという、缶詰と同じ製法で作られているのだ。
さらに、冷たい豆乳とにがりをしっかり混ぜ合わせてから一気に加熱するという製法のおかげで、全体に均一な固さになるため、充填豆腐だけのふわトロ食感も楽しめる。
ただ、繊細な柔らかさのため、加熱調理に向かないという欠点も。そんな充填豆腐も、失敗知らずの加熱方法があるという。
豆腐店おかみの藤野久子さんが発見したのは、「熱湯の中に充填豆腐をパックのまま入れて5~10分温めるだけ」という方法だ。
簡単な上、パッケージを開ける瞬間がなんとも幸せなのだという。
藤野さん「大豆の香りがすごく広がって、お鼻でおいしく感じると思います」
藤野さんおすすめの食べ方は、塩昆布をのせたご飯の上にスプーンでこんもりと豆腐を盛り、さらに上から塩昆布をトッピングしてしょう油をかける「豆腐屋のまかない飯」だ。
試食した博多華丸キャスター「お豆腐屋さんの朝の匂いがする!これ好いと~」
ゲストのいとうあさこさん(お笑いタレント)「濃ゆい感じしますね。おいしい」
博多大吉キャスター「お豆腐屋さんでロケして、できたてをいただくこともあるんですけど、その時の感覚に似てるよね」
中川アナ「パックのままゆでることで、豆腐の旨味が逃げないということなんです。この加熱方法ができるのは充填豆腐のパックが熱に強いからなので、絹ごしや木綿では絶対にやらないようにしてください」
(ピコ花子)