「めざまし8」は12日(2021年5月)、IT先進国として名高いデンマークの「コロナパス」の取り組みを紹介した。動物園などの屋外施設や博物館などの屋内施設を利用する時、レストランで食事をする時などに見せる医療ポータルアプリの証明書で、「ワクチン接種済み」のほかにも「過去72時間以内に陰性が証明された」「最近コロナに感染後、回復した」という場合にも発行される。
この「コロナパス」を効果的に広げるために行われたのが、大規模な検査体制を作ること。例えば、コロナパスが必要な施設の近くには抗原検査の会場が設置されていて、検査後20分ほどでメールで検査結果が届くという仕組みになっている。
dボタンアンケートを実施
デンマーク政府は国民に対して週2回の検査を推奨。1日に50万人以上が検査を受けられるよう、各地に検査場を配置している。国民10万人当たりのPCR 検査人数を見てみると、デンマークは3307.1人。日本の104.2人の30倍以上だ。
昭和大学医学部客員教授の二木芳人医師は「抗原検査はPCRに比べると精度が落ちますが、週2回ということで、頻度が上がれば偽陰性のリスクも減っていきます。おまけに心配だったらPCR検査もすぐ予約ができるってことです。やはり、基本的にはワクチン接種者をどんどん増やすことですが、それまでの間を検査で補てんするという考え方でしょう。デメリットは若干ありますが、非常にいい取り組みですね」と評価する。
さて、番組では世界で広がりつつある「ワクチンパスポート」についても話題に上がった。日本は取り入れるべきか否か。
長岡義博 (ニューズウィーク日本版編集長)「1番の問題はワクチンが打てない人にとって人権上どうなのか、ということです。しかし僕は、ここは思い切ってワクチンパスポートを作ってしまって海外に行けるようにすべきだと思います。そうしないと日本は世界から取り残されてしまう」
ちなみに、番組が放送中に行った視聴者を対象にしたdボタンアンケートでは「取り入れるべき」という人が74%、「取り入れるべきではない」が26%だった。
(ピノコ)